[リストへもどる]
一括表示
タイトルマイナビ本戦準々決勝、渡辺弥生VS甲斐智美
記事No1405
投稿日: 2020/12/28(Mon) 16:42
投稿者丹善人
マイナビ女子オープン本戦準々決勝、渡辺弥生VS甲斐智美の対局は、90手で後手の
甲斐智美が勝ち、ベスト4に名乗りを上げました。

先手渡辺弥生居飛車の出だしに、後手甲斐智美は三間飛車。先手が2筋を伸ばしたので
角が上がって受けます。駒がぶつかる前に先後共に陣形の整備。先手は金無双、後手は美濃に
組みます。先手は飛車を2六に上げて、上がった桂馬の頭を早々と守ります。

先手が4筋を突っかけたので、後手は飛車を4筋に回し、23筋と先手が負を突っかけて
開戦。4筋に銀が上がって角との連携を図ります。
銀の進出は許さないと、後手は金を備え、さらに飛車を5筋に回しました。
さらに先手が歩を打って角道が泊まった頃合いで、後手は角を合わせます。先手は桂馬を
使っての銀交換。これで飛車の成り込みが期待されます。後手は飛車成りの前に先手を取りたい
ところ、交換した銀で飛車を捕らえました。ならばと先手も桂馬の支えで飛車角両当たりの
銀打ち。交換必至となりました。

後手は飛車交換を選択。あくまで先手の飛車は逃がさない様に、安全地帯まで角を下げます。
転んでもただでは起きたくない先手は飛車取りに上がった角当てに飛車の打ち込み。さらに
金上がりで角を追い詰めようとします。

再び自陣に逃げ込む後手角ですが、先手は押せ押せムード。角を再び呼び戻すと、銀打ちから
銀成りが、角当たりと玉への攻めの両当たり。さすがにこれは防ぎきれないと、後手は
角を放置して攻めに活路を見いだそうとします。

先手玉も安全ではなくなったと判断した先手渡辺弥生は玉の逃げ道作りに。後手甲斐智美は
そうはさせじと逃げ道封鎖の飛車の打ち込み。これが角に紐を付けることにもなっています。
先手は角取りを選択。これは攻め駒が相手玉から遠ざける結果となり、おそらくはこれが
敗着手か。後手はじっくりと逃げ道が狭い先手玉に迫っていきます。

結果的に先手玉は即詰みとなり、後手甲斐智美の粘り勝ちとなりました。


【第14期マイナビ女子オープン本戦】女王:西山朋佳奨励会三段

渡辺 弥生 ●  ○ 甲斐 智美  90手

清水 市代女流六段---------+
              +-千葉 -+
千葉 涼子女流四段---------+     |
                   +-千葉 -+
長谷川優貴女流二段---------+     |    |
              +-長谷川-+    |
竹部さゆり女流四段---------+         |
                       +-   -+
加藤結李愛女流初段---------+         |     |
              +-里見 -+    |     |
里見 香奈女流四冠---------+     |    |     |
                   +-   -+     |
脇田菜々子女流初段---------+     |          |
              +-塚田 -+          |
塚田恵梨花女流初段---------+               |
                             +-
伊藤 沙恵女流三段---------+               |
              +-伊藤 -+         |
宮澤 紗希 ア マ---------+     |         |
                   +-伊藤 -+    |
鈴木 環那女流三段---------+     |    |    |
              +-鈴木 -+    |    |
香川 愛生女流三段---------+         |    |
                       +-   -+
村田 智穂女流二段---------+         |
              +-渡辺 -+    |
渡辺 弥生女流初段---------+     |    |
                   +-甲斐 -+
甲斐 智美女流五段---------+     |
              +-甲斐 -+
加藤 桃子女流三段---------+


÷  丹善人  ÷