マイナビ女子オープン本戦準々決勝、最後の1枠を巡って行われた、塚田恵梨花VS里見香奈の
対局は,167手で先手の塚田恵梨花が大金星を上げてベスト4進出を果たしました。
準決勝は、千葉涼子VS里見香奈、伊藤沙恵VS甲斐智美で行われます。
絶対王者里見香奈との初対局となる先手塚田恵梨花イビ穴の出だしに、後手里見香奈は
向かい飛車美濃に出ます。
塚田は前期ベスト4での決勝リーグからの参加に対し、里見は予選から勝ち上がっての
進出と、両者の格から見て逆の立場での対局となりました。
両者玉の囲いをしっかり固めた後に5筋で開戦。先手がつかっけると、後手は飛車を飛車を
4筋から下段に落として中央に持っていきます。
先手は飛車がいなくなった2筋の歩を突き、後手が角で応じると、先手は角を合わせます。
後手はいったん先手角を5筋に呼び出してから交換。金が応じて、後手は飛車金当たりの
角の打ち込み。これは飛車を回すしかなく、2筋が安全になったところで5筋に銀を
伸ばして行きます。
先手も飛車狙いの角貼り。後手飛車が5筋から動いたことで、先手も飛車を使おうとします。
さらに打ち込んである角取りに銀打ち。後手は角銀交換に応じます。代わりに後手も
金貼りで角取りに。逃げ道が無いので、角の行き場所を抑えている飛車当てに角貼りと
する先手ですが、飛車が動いて、貼った角当たりになり、どちらかの角は逃げようが
ありません。
先手は金当たりになっている方の角を生かします。後手は先手の飛車まで使われると
うるさいので、とりあえず飛車先を押さえ込みます。しかし歩を打ち込んで抑えた物の、
歩が使えないところに、角成りで奪った香車貼りで後手陣を揺さぶります。ここまでは
うまく、若手塚田恵梨花が強者の里見香奈相手に善戦しています。
香金交換手得はした物の、後手玉は遠いので、なかなか寄せるのは難しいところ。
その間に後手里見香奈は攻め駒を増やして穴熊の守り駒を葉が死にかかります。
先手塚田恵梨花も馬を引いて攻めの拠点としようとしますが、後手はまずカナ駒を
打って飛車との交換に成功。4五で攻防に利かせている打った角が有効に利いています。
先手は奪った桂馬貼りで大駒獲得を狙います。受けに苦しい後手は何とか逃れようと
しますが、先手は駒を足してついに飛車取りに成功。さらに[飛車張りで後手玉を
追い詰めます。絶体絶命の後手玉。大金星まであとわずかというところですが、
いかんせん駒が1枚足りません。
後手里見香奈のこれしかないという最善の粘りの受けに、時間のない先手塚田恵梨花は
焦りながらも、こちらも最善の攻めで追い詰めます。そしてついに決着が付きました。
これまで若手相手に負け知らずの絶対王者が甲を脱ぎ、津賀田恵梨花が最強の敵を
倒しての大金星でベスト4に名乗りを上げました。
【第14期マイナビ女子オープン本戦】女王:西山朋佳奨励会三段
塚田恵梨花 ○ ● 里見 香奈 167手
清水 市代女流六段---------+
+-千葉 -+
千葉 涼子女流四段---------+ |
+-千葉 -+
長谷川優貴女流二段---------+ | |
+-長谷川-+ |
竹部さゆり女流四段---------+ |
+- -+
加藤結李愛女流初段---------+ | |
+-里見 -+ | |
里見 香奈女流四冠---------+ | | |
+-塚田 -+ |
脇田菜々子女流初段---------+ | |
+-塚田 -+ |
塚田恵梨花女流初段---------+ |
+-
伊藤 沙恵女流三段---------+ |
+-伊藤 -+ |
宮澤 紗希 ア マ---------+ | |
+-伊藤 -+ |
鈴木 環那女流三段---------+ | | |
+-鈴木 -+ | |
香川 愛生女流三段---------+ | |
+- -+
村田 智穂女流二段---------+ |
+-渡辺 -+ |
渡辺 弥生女流初段---------+ | |
+-甲斐 -+
甲斐 智美女流五段---------+ |
+-甲斐 -+
加藤 桃子女流三段---------+
÷ 丹善人 ÷