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タイトルマイナビ五番勝負第3局
記事No144
投稿日: 2017/05/16(Tue) 15:34
投稿者丹善人
加藤桃子女王が防衛に王手をかけたマイナビ女子オープン五番勝負第3局は、
103手で先手の加藤桃子が勝ち、3連勝で虎の子のタイトルを防衛しました。

先手加藤桃子居飛車の出だしに後手上田初美は四間飛車の対抗形。
後手が伝家の宝刀穴熊に組むと、先手は玉を9八に持っていき、初代女王
矢内理絵子が得意にしていた菊水矢倉に組んでいきます。
これを見て後手は7筋の歩を上げ、飛車を7筋に回してこちらを戦場に。
歩の交換を果たすと、先手は金銀4枚を玉側に集めます。

後手が銀2枚を7筋に集めようとすると、先手は角を引いて2筋からの攻めを
見せます。さらに先手は後手の銀を5五まで釣り上げてから2四での歩の交換で
角が出ますが、角当たりに対し後手は飛車を2二に。角を取るなら飛車をタダ取り
するぞという構え。ここで先手は角を歩が直接当たっている4六に引きます。
これが銀当たりになり、同時に飛車に紐を付けた形に。後手の飛車にヒモが
ついていないため、角を取れば飛車がタダ取り出来るという態勢。
また、2筋に歩を貼れば角での銀取りが後手の飛車に当たるという二段構え。
ここは飛車交換するしか手がありません。

ただちに後手は飛車を打ち込むかと思われましたが、先に銀取りを防ぐ手に。
飛車の打ち込みは先手が先に行いました。
後手は7筋に歩を叩いて先手の陣形を乱す作戦。先手も打ち込んだ飛車を
生かして攻めをつなげる作戦。
先手飛車成りで後手は当たっている角を上げ、先手玉のこびんからの攻めを
見せます。しかし先手の横からの攻めの防御に底歩を打ったので、歩の叩きでの
攻めができません。

桂馬を手に入れた先手は後手の穴熊の守り陣を崩す手が見えますが、
手番を奪われたままではいけないと、飛車の打ち込みで手を作りますが、
落ち着いた先手は浮いた金を引いて守りを固めます。後手としてはこれ以上の
攻めが見込めない状況。対して先手は角も斜めににらみを利かし、8筋歩を
上げて、前横斜めの3方向からの理想的な攻めの態勢を築き上げます。

受けが難しい後手上田初美は銀を進め、8筋から延ばされた歩を取った後、
その歩を伸ばして駒が入れば攻めに移れる態勢を作るのが精一杯。
対して、あと1枚歩があれば攻めが決まってしまう先手加藤桃子。歩は
落ちているにもかかわらず、龍切りから攻めを敢行。穴熊つぶしが始まります。
あと一手で必至がかかる状況。形作りか、後手は最後のお願いにかけます。

後手のお願いも詰めろがかけられずに、この間に先手は後手玉に必至を
かけます。
後手は罠をかけて守り駒に飛車を打ち、逆転を狙いますが、そうはうまくはいかず、きっちりと寄せきりました。


【第10期マイナビ女子オープン五番勝負】

加藤 桃子 ○  ● 上田 初美

+------+------------------+--------+--------+--------+--------+--------+
|   |  氏  名   | 第1局 | 第2局 | 第3局 | 第4局 | 第5局 |
+------+------------------+--------+--------+--------+--------+--------+
|女王 |加藤桃子奨励会初段|  先○ |  ○  |  先○ |     |     |
+------+------------------+--------+--------+--------+--------+--------+
|挑戦者|上田 初美女流三段|  ●  |  先● |  ●  |     |     |
+------+------------------+--------+--------+--------+--------+--------+
|   |         |119手|104手|103手|   手|   手|
+------+------------------+--------+--------+--------+--------+--------+

加藤桃子女王が3連勝で防衛!

第1局 4月11日(火) 神奈川県秦野市「元湯 陣屋」
第2局 4月20日(木) 東京都港区「明治記念館」
第3局 5月16日(火) 愛知県蒲郡市「銀波荘」
第4局 5月24日(水) 東京都渋谷区「東京・将棋会館」
第5局 6月 2日(金) 東京都渋谷区「東京・将棋会館」


÷  丹善人  ÷