�C麗戦３回戦敗者組、塚田恵梨花VS中井広恵による組決勝は、１０８手で後手の中井広恵
が勝ち、１１連勝で、再挑戦者各組勝ち上がり者による予選決勝に駒を進めました。

先手塚田恵梨花、後手中井広恵、相居飛車の出だしに、後手が８筋を伸ばしたので、
先手は角金銀を上げて守ります。
後手は玉を４二に置いて金銀３枚で固め、先手は居玉のまま金銀３枚が上がって守りを
固めます。

後手が玉を美濃に入ろうとしたところで、先手が３筋から仕掛けます。後手はとりあえず
金を上げて守りますが、先手が飛車も回してきたので、やむなく歩の交換。さらに先手は
銀も上げて後手が歩を貼って受けるのも構わず金銀交換とします。後手はその間、
６筋をついて角を上げさせて、先手が桂馬も上げたので、８筋で歩の交換。先手は後手の
飛車成りを無視して角を上げて積極的に攻めを優先させます。

ならばやむなく後手は飛車成りから香車を取りますが、先手は角成りで王手銀取りに。
これを角貼りで受ける後手ですが、先手は悠々と銀を取り、直ちに銀を張って攻め駒を
増やします。後手は腑を打ち込んでと金を作りますが、気にせずに先手は桂馬が飛んで
さらに攻め駒を増やします。

後手はと金で金取りに出ますが、飛車が利いているので楽々と取った物の、先手玉直撃の
香車打ち。これで飛車の利きが止まってしまって、金がタダ取りとなりました。しかし後手の
攻めもここまで。継続手が無くて一旦休止。先手にターンが回ってきて、あわよくば
王手角取りが決まるところ、それは許さじと龍を引きつけて守りますが、先手は飛車が回って
攻撃をさらに強化させます。

攻め駒不足の後手中井広恵に対し、明らかに先手塚田恵梨花の攻めが効果的に働いています。
後手は龍が追い詰められますが、むしろ大駒交換で打ち込んだ方が効果的に駒が使えるので、
むしろそちらを選びます。これには先手もまいったようで、ペースダウンとなりました。

ここで若さ故か、後手が飛車馬両当たりの金打ちに、１枚を犠牲にして攻めが継続できる
ところを守りに入ってしまいました。結果的に後手の飛車角２枚と、先手の守り駒金銀
との交換となりました。

大駒を手放しても、まだ後手玉は逃げ場所が狭いので、先手塚田恵梨花は必死で食らい
つきます。後手中井広恵は攻め駒を置きながらも丁寧に対応します。一手隙が出た
ところで、猛攻が見込まれます。先手は攻めるしかなく、はたして駒が足りるのか。
後手は先手の攻めが続かないと見て受けていきます。先手は一手隙の歩の打ち込み。
しかしこれは詰めろではないと読んだ後手は必至をかけます。これにはどうしようも
なく、先手は投了に追い込まれました。


【第３期大成建設杯清麗戦再挑戦】清麗:里見　香奈

各組予選決勝進出者
６回戦再挑戦：山根ことみ女流二段
５回戦再挑戦：伊藤　沙恵女流三段
４回戦再挑戦：
３回戦再挑戦：中井　広恵女流六段
２回戦再挑戦：
１回戦再挑戦：加藤　桃子女流三段


【３回戦再挑戦組】敗者は予選敗退

塚田恵梨花　●　　○　中井　広恵　　１０８手

井道　千尋女流二段-------+
　　　　　　　　　　　　 +-藤田　-+
藤田　綾　女流二段-------+　　　  |
　　　　　　　　　　　　　　　　  +-塚田　-+
塚田恵梨花女流初段-------+　　　  |　　　　|
　　　　　　　　　　　　 +-塚田　-+　　　　|
伊奈川愛菓女流初段-------+　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 +-中井　広恵女流六段
山口仁子梨女流２級-------+　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　 +-中井　-+　　　  |
中井　広恵女流六段-------+　　　  |　　　  |
　　　　　　　　　　　　　　　　  +-中井　-+
室田　伊緒女流二段-------+　　　  |
　　　　　　　　　　　　 +-中澤　-+
中澤　沙耶女流初段-------+


÷  丹善人  ÷