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タイトル女流王座戦一次予選、本田小百合Vs香川 愛生
記事No1551
投稿日: 2021/05/08(Sat) 11:26
投稿者丹善人
リコー杯女流王座戦の対局は、70手で後手の香川愛生が勝ち、2次予選進出を決めました。

先手本田小百合、居飛車の出だしに、後手香川愛生はゴキゲン中飛車。先手は穴熊に、
後手は美濃に組んでから戦いが始められます。後手は9筋を突き超し、先手は守りに角を
2六に上げ、後手が銀を中央に伸ばした後、5・6筋を突っかけます。先手も2筋を突き、
歩を打ち込んで飛車が走ります。

先手はいきなりの飛車角交換。飛車を与えても穴熊には大丈夫と踏んでの攻め込み。
すぐさま飛車当たりに角を打ち込み、角成りを狙います。どう動いても不利になる後手は
飛車を打ち込んで攻めにつなげるとともに、浮き駒の金を守ります。ならばと先手は
飛車角交換、飛車の利きが無くなったので角成りとします。逆に後手は攻防の角貼り。
先手は金頭に歩を貼って金を移動させながら、同時に飛車の利きもなくなりたところで、
馬で桂馬をかすめ取ります。

しかしここは後手の攻めのチャンス。歩の打ち込みから穴熊玉の守り駒をうわずらせて、
最後に角切りで飛車を玉側まで寄せようとする作戦。しかし、先手はこの角が取れないので
攻めに出ます。取ってくれないのなら、押し売りするまで、と角切りでついに先手玉に
迫りました。

大駒しか持ち駒のない先手本田小百合は飛車張りでの受け。しかし後手香川愛生は
このチャンスしかないとばかりに駒を足します。守りようが無いと悟った先手は形作り。
一気の寄せで香川愛生が2次予選進出を決めました。


÷  丹善人  ÷