リーコー杯女流王座戦１次予選、上田初美VS伊奈川愛菓の対局は、１２１手で先手の
上田初美が勝ち、２次予選に進出しました。

先手上田初美得意の四間飛車穴熊に、後手伊奈川愛菓は、居飛車銀冠の対抗形。先手は
金銀４枚でしっかり固め、銀１枚が中央に出ます。後手は先手の陣形を見て、飛車を
７筋に回し、７七角狙いに出ます。先手角が６六と上がったので、後手は再び飛車を
元の位置に戻します。

先手は守りの桂馬を飛ばして正面から後手玉を攻めます。守りの角を上げさせ、４筋の
歩を延ばして後手玉のこｂんを狙うので、後手玉はとにかく玉を逃がしますが、なおも
先手は飛車も回して総攻撃態勢。後手は８筋でと金を作って、攻めの角を狙おうと
しますが、先手は飛車を回してそうはさせじとします。

その間、先手は端攻撃。桂馬を使って桂交換に持ち込んで再度玉頭を攻めます。
後手も飛車が成り込んでなんとか良い形を作りたいところでしたが、タイミングの
良いところで、先手上田初美は角交換に。詰めろの形に持ち込んだので、後手
伊奈川愛菓は必死に受けます。しかしここは詰め将棋作家でもある上田初美の
面目躍如たるところ。完璧な寄せ手順の前に見事に詰め将棋が完成しました。


上田　初美　○　　●　伊奈川愛菓　　１２１手

伊奈川愛菓女流二段---+
　　　　　　　　　　 +-上田　初美女流四段
上田　初美女流四段---+


÷  丹善人  ÷