リコー杯女流王座戦本戦１回戦、山口恵梨子VS塚田恵梨花の対局は、１７９手で先手の
山口恵梨子が逆転に次ぐ逆転で勝ち、２回戦に駒を進めました。
先手山口恵梨子、後手塚田恵梨花、相居飛車の出だしに、相懸かり模様で始まり、
後手は一手損角替わりに。先手は矢倉模様、後手は居玉のまま進み、先手は銀を４六に
上げて３筋の歩をつっかけます。後手の銀を上げさせ、銀をぶつける狙いのよう。
その後はまず攻めの態勢の準備。後手玉も矢倉に入り、双方囲いは十分。後手は６三に
角を打って守りを強化。ぶつけられる前に後手は銀を下げ、代わって先手の銀が前進。
これを歩で止めます。後手は飛車を中央に回してここから攻めようとするところ。
ならばと、先手も中央から銀を上げて６三の角めがけて突進。さらに角を打ち込んで
馬を作ります。銀を犠牲に飛車当たりとし、馬飛車交換を成功させると、とりあえずは
後手玉への正面攻撃。飛車の打ち込みを楽しみにします。
後手塚田恵梨花も攻め駒の先手飛車を、なんとか追い返そうと、駒を打ち込んで行きますが、
先手山口恵梨子は後手が持ち駒を使い切ったのを見て勝負に出ます。
持ち駒の飛車は温存して、小駒で後手の守り陣を崩していきます。
カナ駒を手に入れたところで、飛車の打ち込みから桂馬貼りで寄せに入りました。
後手は玉の上部脱出をはかって、逃げ道を作り上げていきます。
先手に若干誤算があったのか、少々攻めあぐねています。気を取り直して後手玉の上部脱出
阻止に駒を貼ります。後手も逃げ道を広げるために邪魔駒削除に出ます。攻め駒を増やしたい
先手は，とうとう先手玉の守り駒まで移動させて逃げ道封鎖に加えます。
入玉の見通しの付いた後手は慎重に逃げ道を広げていきます。
あせる先手はつかえていない飛車を後手玉のある２筋に回し、さらに奥の龍を１筋から
回しますが、後手はがっちりと受けとめます。とりあえずは入玉だけは阻止することに
成功した先手ですが、駒損は大きく、今度は後手が攻める番。先手も金３枚を貼り付け、
玉をしっかり守ります。逆に後手は入玉が失敗した代償が大きく、玉の守り駒がない状態で
先手の攻めを受けとめなければならず、攻めることまで考えていなかったことが災いして、
先手玉に迫れないまま上下から押しつぶされてしまいました。
【第１１期リコー杯女流王座戦本戦】女流王座：西山 朋佳
山口恵梨子 ○ ● 塚田恵梨花 １７９手
伊藤 沙恵女流三段-------+
+- -+
加藤結李愛女流初段-------+ |
+- -+
中村真梨花女流三段-------+ | |
+- -+ |
脇田菜々子女流初段-------+ |
+- -+
塚田恵梨花女流初段-------+ | |
+-山口恵-+ | |
山口恵梨子女流二段-------+ | | |
+- -+ |
小髙佐季子女流初段-------+ | |
+- -+ |
山根ことみ女流三段-------+ |
+-
加藤 桃子女流三段-------+ |
+-加藤桃-+ |
加藤 圭 女流二段-------+ | |
+- -+ |
山田 久美女流四段-------+ | | |
+- -+ | |
中澤 沙耶女流初段-------+ | |
+- -+
室谷 由紀女流三段-------+ |
+- -+ |
上田 初美女流四段-------+ | |
+- -+
渡部 愛 女流三段-------+ |
+- -+
里見 香奈女流四冠-------+
÷ 丹善人 ÷