リコー杯女流王座戦本戦準々決勝、山田久美VS加藤桃子の対局は、112手で後手の
加藤桃子が勝ち、ベスト4一番乗りを果たしました。
先手山田久美、後手加藤桃子、相居飛車の出だし。駒がぶつかる前に後手は
角を6四に転換。先手飛車を牽制しながら、8筋からの攻めを見せます。
先手は雁木、後手は矢倉に移行しながら、両者歩を4段目に上げてにらみ合う
中、後手が8筋で歩の交換。すばやく飛車を下段に引きます。
続けて後手は9筋で歩を突っかけて、取らせて裏に歩の打ち込み。続いて
3筋も歩を突っかけて先手の飛車をおびき出します。さらに桂馬を飛ばして
先手陣を乱しながら角交換。飛車が9筋に回って先手陣を乱します。
先手は後手の桂馬を奪って桂得にはなりましたが、戦形はちぐはぐな状態。
後手は角を打ち込んで左右からの攻めの態勢を作ります。先手も角の打ち込みで、
9筋にある後手の飛車を移動させて、なんとか攻めにつなげようとします。
後手は守りに利いている先手飛車をどかせて、攻め駒を増やしていきます。
先手は飛車狙いに桂馬の成り込みとしますが、後手は角との交換ならかまわないと、
飛車角交換の位置に飛車を置きます。先手が攻めに出てきた後手の銀目当てに
桂馬を打つと、狙いを変えて、後手は先手守りの飛車と馬の交換に出ます。
守りの弱い先手玉には、飛車の打ち込みが脅威になります。
後手加藤桃子は、まず、先手の守り駒を弱体化させる歩の打ち込みに続いて、
飛車の打ち込み。追い詰められた先手山田久美の玉には逃げ道が残されていません。
後手は交換承知の飛車まで前進。先手玉の逃げ道は完全に塞がれました。
もはや、形作りをするまでもなく、一方的に勝負はついてしまいました。
【第11期リコー杯女流王座戦本戦】女流王座:西山 朋佳
山田 久美 ● ○ 加藤 桃子 112手
伊藤 沙恵女流三段-------+
+-伊藤 -+
加藤結李愛女流初段-------+ |
+- -+
中村真梨花女流三段-------+ | |
+-脇田 -+ |
脇田菜々子女流初段-------+ |
+- -+
塚田恵梨花女流初段-------+ | |
+-山口恵-+ | |
山口恵梨子女流二段-------+ | | |
+- -+ |
小佐季子女流初段-------+ | |
+-山根 -+ |
山根ことみ女流三段-------+ |
+-
加藤 桃子女流三段-------+ |
+-加藤桃-+ |
加藤 圭 女流二段-------+ | |
+-加藤桃-+ |
山田 久美女流四段-------+ | | |
+-山田久-+ | |
中澤 沙耶女流初段-------+ | |
+- -+
室谷 由紀女流三段-------+ |
+-上田 -+ |
上田 初美女流四段-------+ | |
+- -+
渡部 愛 女流三段-------+ |
+-里見香-+
里見 香奈女流四冠-------+
÷ 丹善人 ÷