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タイトル女流王座戦五番勝負第3局
記事No295
投稿日: 2017/11/22(Wed) 18:04
投稿者丹善人
挑戦者加藤桃子が2連勝でタイトル奪還まであと1勝と迫った、第7期女流王座戦
五番勝負第3局は、117手で先手の里見香奈が1勝を返し1勝2敗と挽回しました。

後がない先手里見香奈は先手番ゴキゲン中飛車で、対する後手加藤桃子は
角道は後回しで飛車先を延ばす居飛車で対抗。先手の角を7七に上げさせて、
超速銀で迎えます。
先手は5筋の歩を伸ばして歩の交換。飛車を1段目まで下げると、5四に歩を打って
拠点を作り、7筋を突っかけるなど早い攻撃をしかけます。

ここで後手は飛車を5二に回して受けますが、かまわず先手は銀を上げて後手の銀に
ぶつけます。これは避けた後手。ならばと7筋の歩を突きだし、桂馬を上げさせて
角が飛び出しますが、歩を貼って桂馬を支えます。先手も桂馬を上げ出てきそうな
後手の銀を下げさせてから攻めの継続で4筋の歩を上げます。
玉はお互い美濃に固めています。

先手は9五に上げた角が動きの取れない状態になっていますが、この角は見捨てた
ように見えます。後手はこの角を取る動きに出ますが、先に先手は角を切って
桂馬を取りますが、この手に採算があるのか。
先手は後手の桂馬が無くなったので桂馬を中央にはね、5三の地点に成り込んで
駒の交換から奪った菌を打ち込み、後手は狙われた飛車を8筋に回します。
先手はと金を作って相手陣に攻め駒を増やしますが、駒損で継続手が難しく
なっています。

先手は最後の持ち駒の桂馬を貼って攻めの継続をはかります。しかしぎりぎり
残せると読んだ後手はここで攻めに転じます。先手が桂馬を交換に出れば
その桂馬をもらったつもりでの態勢に出ます。先の先を読んだ先手は守りの
態勢を崩してまで受けきる手に出ます。
ならばと角一枚を犠牲にする読みで攻防の角打ちとする後手。誘いに乗って
桂銀交換から銀打ちで攻める先手。どちらが読み勝っているのでしょうか。

ここで後手は読みに自信が持てなくなったのか、攻めをあきらめて一旦
受けます。余裕を得た先手もここは一旦守りの手を打ち自陣を固めてから
攻めに入ろうとします。この瞬間、一度は逆転を見せた攻防が、再度逆転した
模様です。

守りを固められてしまうと、後手が打った角は使いづらく、飛車成りと
交換に角を与えることに。飛車成りは出来てもまだ先手玉には遠く、
その間に角を手に入れた先手は一気に後手玉に襲いかかります。

後手加藤桃子は先手飛車をおびき出し、金1枚あれば先手玉を詰ませる
形に持っていきますが、駒を渡さずに後手玉を寄せきれると読んだ
先手里見香奈は宇受けきりから一気の寄せを目指して手番を待ちます。

後手が竜を何とか使おうと言ううちに駒不足となり、先手の飛車を取る
以外の道はなく、先手としては飛車を渡しても受け切れれば勝ちは
見えてきました。
必死の守りを見せる後手ですが、先手は駒を渡さずに後手陣を切り
崩していきます。最後のお願いに飛車を敵陣に打ち込んだ後手ですが、
これは形作り。しっかり受けきった里見香奈が加藤玉をきっちり
寄せきりました。


【第7期リコー杯女流王座戦五番勝負】女流王座:里見 香奈

里見 香奈 ○  ● 加藤 桃子

+--------+------------+--------+--------+--------+--------+--------+
|    | 氏  名 | 第1局 | 第2局 | 第3局 | 第4局 | 第5局 |
+--------+------------+--------+--------+--------+--------+--------+
|女流王座| 里見 香奈 | 先● |  ●  | 先○ |     |     |
+--------+------------+--------+--------+--------+--------+--------+
|挑戦者 | 加藤 桃子 |  ○  | 先○ |  ●  |  先  |     |
+--------+------------+--------+--------+--------+--------+--------+
|    |      |156手|113手|117手|   手|   手|
+--------+------------+--------+--------+--------+--------+--------+

第1局 10月26日(木) 高知県 高知市 「ザ クラウンパレス新阪急高知」
第2局 11月11日(土) 大阪府 大阪市 「芝苑」
第3局 11月22日(水) 静岡県 静岡市 「浮月楼」
第4局 12月 8日(金) 東京都 渋谷区 「東京将棋会館」
第5局 12月22日(金) 東京都 渋谷区 「東京将棋会館」


÷  丹善人  ÷