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タイトル女流名人戦五番勝負第3局
記事No349
投稿日: 2018/02/04(Sun) 16:06
投稿者丹善人
里見香奈女流名人が2連勝で防衛に王手をかけた女流名人戦五番勝負第3局が
行われ、104手で後手の里見香奈が勝ち、3連勝で女流名人を防衛しました。

なお本対局で伊藤沙恵は通算100対局に達しました。
(持将棋1を含む)

先手伊藤沙恵向かい飛車、後手里見香奈石田流3間飛車で始まった戦いは、後手が
3筋の歩の交換から早々攻撃を仕掛け、後手は壁銀を作らざるを得ないために
金無双で守ります。対する後手は、先手が8筋の攻撃を仕掛けるために玉を
下段においての美濃に囲います。

後手が飛車を4段目に置きますが、銀が上がって飛車の横利きが止まった瞬間に
先手も8筋の歩の交換。ここで後手は飛車を回して飛車交換を迫ります。
これに応じた先手は交換後すぐに飛車をまた8筋においての攻めの継続。続いて
9筋7筋と歩を突っかけて前進を続けます。金銀桂馬で守り切ろうという後手ですが、
後手からの飛車当ての銀の突入も構わず、先手は銀桂交換からあくまで後手玉の
正面攻撃。

後手は角交換で攻め駒を減らしてから飛車取りと行きますが、先手はなおも歩の伸ばし、
桂馬を飛ばして歩を取るために上がった金に対し、王手金取りの銀打ち。金を奪って
桂馬が成り込みます。ここで手持ちに飛車があれば一気に寄せられたところですが、
持ち駒が角では継続手が難しいところ。ここで後手からの逆襲の番となりました。
角打ちからの成り込み、さらには飛車の打ち込みで先手玉に迫ろうとします。
壁銀となっている先手玉としては応手が難しいところです。

先手伊藤沙恵も角打ちから角成りで挟撃態勢を作りますが、後手は飛車成りから
龍馬の大駒2枚での攻めが厳しく、さらには持ち駒に飛車と銀2枚があるので
先手玉への一気の寄りが見られます。先手としては序盤早々に築いてしまった
壁銀が大きく響いた形で守り切れません。
こうなると後手里見香奈の優勢は疑いようもなく、余裕の後手が詰めろをかけると
先手は残った持ち駒の銀まで守りに投入する始末。後手としては先手に持ち駒
すべてを使ってもらって切らそうと言う作戦か。投げるに投げられない後手は
目一杯粘りますが、それも焼け石に水。矢尽き刀折れの無念の状態での投了と
なってしまいました。

シリーズ全体を通しても、伊藤沙恵に得意の受け将棋が見られる場面がなく、
一方的に押し切られた印象のみが残ってしまいました。


【第44期岡田美術館杯女流名人戦五番勝負】

伊藤 沙恵 ●  ○ 里見 香奈

+--------+------------------+--------+--------+--------+--------+--------+
|    |  氏  名   | 第1局 | 第2局 | 第3局 | 第4局 | 第5局 |
+--------+------------------+--------+--------+--------+--------+--------+
|女流名人|里見 香奈女流五冠|  ○  | 先○ |  ○  |     |     |
+--------+------------------+--------+--------+--------+--------+--------+
|挑戦者 |伊藤 沙恵女流二段| 先● |  ●  | 先● |     |     |
+--------+------------------+--------+--------+--------+--------+--------+
|    |         | 98手| 91手|104手|   手|   手|
+--------+------------------+--------+--------+--------+--------+--------+

3連勝で里見香奈の防衛!

第1局 1月14日(日)  神奈川県箱根町・岡田美術館
第2局 1月28日(日)  鳥取県出雲市・出雲文化伝承館
第3局 2月 4日(日) 千葉県野田市・関根名人記念館
第4局 2月13日(火)  東京都渋谷区・東京・将棋会館
第5局 2月25日(日)   岡山県真庭市・湯原国際観光ホテル 菊之湯


÷  丹善人  ÷