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タイトル女流王位戦五番勝負第2局
記事No440
投稿日: 2018/05/22(Tue) 18:45
投稿者丹善人
里見香奈女流王位の寄せ間違いという大事件で挑戦者渡部愛が先勝した、女流王位戦
五番勝負第2局が行われ、106手で後手の里見香奈が勝ち、1勝1敗のタイに
戻しました。

先手渡部愛が居飛車左美濃で構えると、後手里見香奈は珍しく向かい飛車美濃で
向かっています。先手は早々と右銀を4六に上げ、積極的に攻めていこうとします。
お互い向かい合っている玉頭をしっかり守ろうと駒を集めています。

戦端は先手からの3筋の歩のつっかけから始まりました。歩の交換の後、後手は飛車を
3筋に回して角を引き、あわよくば成り込む構え。先手は角を引いて銀に紐をつけ、
さらには歩を銀の後ろに貼って桂馬を上げようかという構えに出ました。

先手は桂馬は保留して棒銀に出ます。後手は3六の歩を取りますが、先手は歩を貼って
追い返し、2筋で飛車が飛び出す準備をします。後手は角を回して牽制。さらに
角を4四に出して6筋を狙います。

先手は役目を終えた角を戻して後手の角を牽制。続けて歩の打ち込みから飛車成りを
決めます。後手は飛車を5一に回して当たりを避けると共に、中央からの攻めをも
見せます。

後手は先手角を狙って歩を突いて角をおびき出して桂馬はねから金を前に進めて、
中央で金桂飛角の総攻撃。角金で受けとめるしかない先手にとって厳しい状況に
なりました。そこで先手は銀桂交換として取った桂馬を5五の地点の補強ではなく、
7七に貼って薄くなった先手玉の守りを補強すると共に、先手角頭にある後手の
桂馬に催促をかけました。

後手はやむなく桂交換。後手の攻め駒が一つ減り、先手が桂馬を1枚手持ちと
しました。今度は後手が我慢をする時。こびんに桂馬を埋めて万一の時の
王手飛車をさけます。今度は先手が攻める番。角が飛び出し桂馬が跳ねる手順を
見せます。対する後手は先手守り駒の金を浮かせて飛車の成り込み準備。
金交換から飛車が前進しました。先手は飛車い成り込まれるのを承知で、後手の
守りの金を浮かせに歩を叩きます。

ここで後手は思いもよらない先手玉頭への歩の叩き。守りの銀が動けば角切りから
桂馬が飛びだして一気に寄せる手が見えます。なのでやむなく同玉と取りますが、
すかさず7九銀打ち。どうやら稲妻の寄せが炸裂した模様です。

後手玉に一気に迫る手が見いだせない先手渡部愛。どうやら後手里見香奈の
終盤の読みがまさった幕切れになりそうです。
先手は活用しきれていなかった竜を自陣に呼び返して受けます。後手の攻めに
隙が生じれば先手にもチャンスが生じるでしょうが、同じ過ちは二度とは
しないでしょう。しっかりと寄せきって対戦成績を1勝1敗のタイに戻しました。


【第29期女流王位戦五番勝負】

渡部 愛 ●  ○ 里見 香奈

+------+------------------+--------+--------+--------+--------+--------+
|   |  氏  名   | 第1局 | 第2局 | 第3局 | 第4局 | 第5局 |
+------+------------------+--------+--------+--------+--------+--------+
| 王位|里見 香奈女流五冠|  先● |  ○  |  先  |     |     |
+------+------------------+--------+--------+--------+--------+--------+
|挑戦者|渡部 愛 女流二段|  ○  |  先● |     |  先  |     |
+------+------------------+--------+--------+--------+--------+--------+
|   |         |114手|106手|   手|   手|   手|
+------+------------------+--------+--------+--------+--------+--------+

第1局 5月 9日(水)札幌市中央区「京王プラザホテル札幌」
第2局 5月22日(火)兵庫県姫路市「夢乃井」
第3局 5月30日(水)福岡県飯塚市「旧伊藤伝右衛門邸」
第4局 6月13日(水)徳島県徳島市「JRホテルクレメント徳島」
第5局 6月26日(火)東京都渋谷区「東京・将棋会館」


÷  丹善人  ÷