�C麗戦４回戦敗者による再挑戦の組決勝５回戦が中村真梨花VS加藤圭で行われ、
１０３手で先手の中村真梨花が勝ち、各組５回戦勝者による６回戦予選決勝に
進出しました。

先手中村真梨花四間飛車に、後手加藤圭は居飛車の対抗形。両者陣形を優先し、
先後手共に美濃に。１筋を突き合っているので、穴熊にはしないようです。
先手は金銀３枚を守りに使い、銀１枚が飛車頭に上げて７七に上げた角頭を
守ります。対する後手は金銀２枚を中央３段目に上げ、１筋を突きながらも
場合によっては穴熊にも移行しようかという態勢。

先手が銀を左から中央に移動させ、角頭を目標にしたので、後手は美濃を
宣言。高美濃を意識して玉頭の歩も上げます。組まれる前に２筋を突く先手。
後手は応じずに銀を上げて高美濃を優先。戦いの前に先手は入城。後手も
角筋を避けて玉を１二に移動。

２筋で歩の交換から後手の銀が前に上がりましたが、先手は無理な継続は
避けて、じっと２六歩と打ち玉頭の危険を回避してから、４筋での歩の交換で
角道を開けてから、銀角両当たりに桂馬が飛びます。ここは後手は角交換を
するしかなく、銀が逃げますが、先手はただちに２筋に浮いた銀と飛車の
両当たりに角を打ちます。

後手は角道を塞ぎながら銀取りに歩を突き出すしかなく、同銀に角が動いて
銀取りではなく銀交換に終わり、飛車当たりだけ残りました。後手は合駒に
角を打ちますが、これが先手玉に直撃しているので交換するしかなく、
再度の角打ちが再び角を取った桂馬と銀の両当たりに。先手としては損のない
やりとりになりました。

後手は苦しいながら療法を受ける５一の角打ち。これを歩の打ち込みで
遮り、歩成りを見せます。後手は角の前にある桂馬を目指して歩を伸ばします。
結果的に銀桂交換となり、優位に立つ先手は角当たりに銀打ち。これは飛車で
タダ取り出来ますが、飛車金当たりの割り打ちがあるので取れず、角をぶつける
手しかありません。

先手の角には紐が付いていないにもかかわらず、先手中村真梨花は二枚替えを
選択。打ち込んだ銀が守りの金２枚を奪っていこうとします。
金を守るか角を取るか選択を迫られた後手加藤圭は角取りを選びます。結果
玉の守りは大駒２枚だけとなります。

先手は追い詰めた後手玉を仕留めにカナ駒を貼ります。後手は攻防の角打ち。
先手は守り駒を寄せて守ります。後手は攻め駒を取ろうとうまく駒を貼って
いきますが、先手は飛車が攻めに加わって攻め駒の補強。さらに先手の守りに
利いている２四の角を追い払おうと歩を突きます。
最善の受けを行う後手ですが、冷静な先手には小技は効きません。しっかりと
読み切った先手の攻めに後手は受けが効かず寄せきられてしまいました。


【第２期ヒューリック杯清麗戦再挑戦】清麗:里見　香奈

各組決勝戦参加者
６回戦復活：甲斐　智美女流五段
５回戦復活：石本さくら女流初段
４回戦復活：中村真梨花女流三段
３回戦復活：岩根　忍　女流三段
２回戦復活：加藤　桃子女流三段か上田　初美女流四段
１回戦復活：中村　桃子女流初段

【４回戦再挑戦組・４・５回戦】敗者は予選敗退

中村真梨花　○　　●　加藤　圭　　１０３手

長谷川優貴女流二段-------+
　　　　　　　　　　　　 +-加藤圭-+
加藤　圭　女流１級-------+　　　  |
　　　　　　　　　　　　　　　　  +-中村真梨花女流三段
礒谷　真帆女流初段-------+　　　  |
　　　　　　　　　　　　 +-中村真-+
中村真梨花女流三段-------+


÷  丹善人  ÷