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タイトル女流王座戦二次予選 千葉涼子VS室谷由紀
記事No1163
投稿日: 2020/06/23(Tue) 18:07
投稿者丹善人
リコー杯女流王座戦二次予選第2対局、千葉涼子VS室谷由紀の対局は
156手で後手の室谷由紀が勝ち、本戦出場を果たしました。

後手室谷由紀がゴキゲン中飛車に出たので、先手千葉涼子は居飛車で
超速銀で迎えます。お互い銀が4段目でにらみ合う形で、お互い玉を
7筋に以降。後手は銀2枚を中央に上げます。ここで先手は右の桂馬を
上げて参加させたので、後手は角を3三から5一に引きましたので、
先手も角を8六に上げてにらみを利かせます。

後手が桂頭になる3筋の歩を突き、飛車を3筋に回します。すると先手は
2筋の歩を突き捨てて飛車が4段目に上がって桂頭を守ります。
後手は今度は8筋にいる角を目標に歩を伸ばしていきます。さすがに
角は引くしかありません。

後手は先手が目指した中有からの攻めに対して、飛車を5筋に戻します。
かまわず突っかける先手。歩を切って飛車先に歩を張り、上がった飛車
目当てに桂馬が飛ぶと、飛車が一つ前進。駒の辺りが強くなったところで、
先手は銀交換から金貼りで飛車を攻めます。下がった飛車に再度の歩打ち、
これは逃げられず、銀で取って銀桂交換に。先手の金が浮いたので、攻防に
利く銀貼り。さらにもう1枚銀貼りで飛車が完全に押さえ込まれました。

後手は駒を貼りまくって何とかこの場をしのごうとします。
対する先手は今度は攻撃を6・7筋に替えます。7二にいる後手玉正面を
直接攻撃。後手は桂馬を貼って守ります。
先手千葉涼子は後手玉頭に直接の歩打ち。後手室谷由紀は逃げるしか
ありません。先手は桂馬を飛ばして歩を入手。じっくり後手玉に迫ります。

先手は後手玉守りの金と金銀交換。今度は守りに利いている飛車頭に歩を
貼り付け邪魔駒を動かそうとしますが後手は飛車の横利きを利かせたまま
逃げます。攻めるには少々駒が足りない先手ですが、ギリギリの駒を使って
寄せたいところ、後手はここをしのげばチャンスが回ってくると、必死に
受けます。

先手の攻めはここで中段。角を上げて攻めに参加させますが、後手角の利き
筋で止められてうまく攻めが続きません。後手は逃げていた飛車も戻して
安全体制。何とか王手飛車の金打ちで飛車を奪いますが、攻め駒をすべて
取り払われて形勢逆転。取った飛車で何とか攻めを続けたい先手でしたが、
安全圏内に玉を逃げ込まされてはお手上げ。持ち駒十分の後手が危なげなく
先手玉を寄せきりました。


【第10期リコー杯女流王座戦二次予選】女流王座:西山 朋佳

本戦シード:(前期女流王座、前期ベスト4)
里見 香奈女流四冠  伊藤 沙恵女流三段
岩根 忍 女流三段  加藤 桃子女流三段

本戦出場決定
・  ・  ・
・  ・  ・
・  ・中村真梨花女流三段  ・
・室谷 由紀女流三段  ・  ・

千葉 涼子 ●  ○ 室谷 由紀  156手

千葉 涼子女流四段---+
           +-室谷 由紀女流三段
室谷 由紀女流三段---+


÷  丹善人  ÷