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タイトル女流王座戦二次予選 上田初美VS渡部愛
記事No1164
投稿日: 2020/06/26(Fri) 15:36
投稿者丹善人
リコー杯女流王座戦二次予選、上田初美VS渡部愛の対局は、95手で
先手の上田初美が勝ち、本戦出場を果たしました。

先手上田初美は先手番ゴキゲン中飛車に、今日が誕生日の後手渡部愛は
居飛車から、これまでの両者の戦いで見られる相穴熊に移行しますが、
先手は早々と1筋の歩を伸ばして端攻めも見せます。先後手とも慣れた
手順で穴熊を完成。先手は飛車を5六に上げて横移動も視野に入れます。
お互い駒を玉側に寄せながらタイミングを待ちます。

先手は後手の角の成り込みを避けて香車を上げ、さらに飛車を下段まで
落としてから3筋7筋の歩を伸ばします。後手は先手の歩の陰に角を
移動。これ以上歩がつっこめないようにします。さらに飛車を浮かせて
桂頭も守ります。なので先手は飛車を7筋に回して桂頭狙い。これは
かわせないので、先手を取ろうと8筋の歩を突き捨て、角の紐を切る
ために角交換を要求します。

角交換の後先手はただちに桂頭の歩を突き、後手が桂馬を飛ばして
逃げると、そのままと金を作ります。後手は飛車が前進。さらに飛車に
成り込まれないように飛車頭に歩を叩いて飛車を横にどかせます。
先手は5筋に回った飛車を生かそうと、今度は5筋でと金作りを狙います。

飛車の前進を止められない後手は先ほど打った歩を成り捨ててやり直し。
どうして先手の飛車成りは止められないと判断。直接飛車が成り込みます。
ということで、堂々と先手も飛車を成り込ませました。
後手はじゃまなと金狙いに先手玉こびんに角を打ちましたが、狙ったように
先手は浮き駒の銀龍両当たりの角打ち。これはやむなく飛車を逃がしますが、
ただで銀を取られて駒損。後手は角を生かして先手玉に襲いかかりたい
ところですが、駒不足はいかんともしがたいところです。

ということで後手は3・4筋の歩を突っかけて銀取りを目指しますが、
先手もと金作りから一気に穴熊崩しを仕掛けていきます。後手渡部愛の
と金から銀取りにかまわず、先手上田初美は香車取りから穴熊を守る
金銀を直接狙っていきます。穴熊崩しは速度の問題。どうみても渡部玉の
方が攻めが早く、穴熊だけに受けきれないと判断、ここで投了となりました。


【第10期リコー杯女流王座戦二次予選】女流王座:西山 朋佳

本戦シード:(前期女流王座、前期ベスト4)
里見 香奈女流四冠  伊藤 沙恵女流三段
岩根 忍 女流三段  加藤 桃子女流三段

本戦出場決定
・  ・  ・
・上田 初美女流四段  ・  ・
・  ・中村真梨花女流三段  ・
・室谷 由紀女流三段  ・  ・


上田 初美 ○  ● 渡部 愛  95手

上田 初美女流四段---+
           +-上田 初美女流四段
渡部 愛 女流三段---+


÷  丹善人  ÷