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タイトル女流王座戦二次予選 長谷川優貴VS鈴木環那
記事No1170
投稿日: 2020/06/30(Tue) 16:43
投稿者丹善人
リコー杯女流王座戦二次予選、長谷川優貴VS鈴木環那の対局は94手で
後手の鈴木環那が勝ち、本戦出場を果たしました。

先手長谷川優貴、先手番ゴキゲン中飛車美濃に、後手鈴木環那は居飛車から
玉を左に以降、矢倉か穴熊か、金銀4枚を玉に寄せて行きます。
先手が飛車を4筋に回し、金銀を飛車回りに集める間に、後手は穴熊に
潜ります。

先手からの4筋の攻めに後手は飛車を4段目に上げて横利きをきかせますが、
先手は角を上げて飛車を脅かし、さらに5筋の歩を突いて横利きを止めて
4筋の歩の交換で金を上げさせます。これを守ろうと4四の歩を飛車で取り
ますが、先手は銀上がりで飛車を隅に追いやります。

先手の攻めの角をいじめようと金を上げますが、先手は9筋飛車先の歩を上げて
取ろうという所。交換やむなしと判断した先手はせめて先手の飛車が活躍
しないように飛車先を止めようとします。
先手は銀で飛車頭の歩を取り去りますが、後手は飛車角交換を選択。角を取った
金と銀を交換。上がった桂馬取りに角を貼ります。この角が先手玉の頭を
狙っているので、先手は銀を近づけて守ります。

後手鈴木環那は桂馬を奪い、さらに奪った桂馬を貼り付けて寄せを狙いますが、
先手長谷川優希も飛車の打ち込みで穴熊崩しを狙います。お互い守りが
金銀3枚と大駒で、寄せきるのはまだまだ時間がかかりそうです。

両者攻め駒を足しますが、両者とも自陣を引き締め、まだまだ先が長いです。
先に攻めたのは後手鈴木環那。先手陣を乱してからの角成りの香車取り。
先に貼った桂馬と香車の飛び道具で攻め崩そうと狙います。
攻めが難しい先手長谷川優希は守りに徹することに。
とりあえず要の桂馬を払いましたが、後手は馬を引きつけ、一気に攻める
姿勢も見せます。守りに飛車を回す先手ですが、銀貼りで馬を守ります。
しかし攻め駒の銀を馬の守りに使ったことで攻めが若干遅れることになりそうな。

先手はチャンスとばかりに、奪った桂馬で直接攻撃に。角を守りに引く
後手ですが、ここで先手は飛車切りで銀を奪います。この飛車を食えば、
馬が先手玉のこびんがからずれて攻めが遅れます。ただで取られそうだった
桂馬が銀と交換となり、後手陣も若干守りが薄くなりました。

先手は角前の香車を釣り上げて角頭に銀打ち。後手は香車と金との交換で
先手の守り駒を1枚減らしましたが、これは先手玉の逃げ道を開いたことにも
なり、はたして良い手だったのかどうか。

後手は角を交わして2枚角の攻め。さらに飛車も打ち込んで大駒3枚が
襲いかかります。必死に受けようとする先手長谷川優希でしたが、
さらに駒を足す後手鈴木環那の前に投了もやむなしとなりました。


【第10期リコー杯女流王座戦二次予選】女流王座:西山 朋佳

本戦シード:(前期女流王座、前期ベスト4)
里見 香奈女流四冠  伊藤 沙恵女流三段
岩根 忍 女流三段  加藤 桃子女流三段

本戦出場決定
・山根ことみ女流二段  ・  ・山口恵梨子女流二段
・上田 初美女流四段  ・水町 みゆ女流初段  ・
・鈴木 環那女流二段  ・中村真梨花女流三段  ・甲斐 智美女流五段
・室谷 由紀女流三段  ・  ・


長谷川優貴 ●  ○ 鈴木 環那  94手

鈴木 環那女流二段---+
           +-鈴木 環那女流二段
長谷川優貴女流二段---+


÷  丹善人  ÷