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タイトル女流王座戦二次予選、藤井奈々VS本田小百合
記事No1174
投稿日: 2020/07/01(Wed) 20:55
投稿者丹善人
リコー杯女流王座戦二次予選、藤井奈々VS本田小百合の対局は、125手で
先手の藤井奈々が勝ち、本戦出場を果たしました。

先手藤井奈々は居玉のまま中飛車に。後手は居飛車から矢倉か穴熊か。
先手が美濃に移行する間に後手は穴熊に潜りました。
お互い守りを固める間に、先手は飛車を7筋に回して三間飛車に。
後手は飛車を4段目に上げて7四の地点を守ります。

5筋の歩の交換で後手は飛車を5筋に回します。先手も角を下げて
飛車を上げてから角を上げて位置を交換します。
ようやく先手が飛車当ての銀を上げ、戦闘開始となりました。

先手は7筋の歩を伸ばしますが、後手は銀当てに歩を伸ばし、攻撃を
和らげようとします。銀取りを無視して先手は歩が成り込みます。
銀は取られましたが、と金を作った先手は飛車も成り込む準備。

後手は8筋6筋と歩を突き捨て、角を使わせないようにしますが、
先手は飛車成りは確実と見てじっくり機会を待ちます。何しろ後手の
穴熊は完璧なので、簡単には崩せません。そこで先手はと金を作って
じっくり寄せることに。
後手は先手飛車先に歩を貼って飛車成りを阻止しますが、先手はあまり
飛車成りにはこだわっていない様子。

後手は守り駒の金1枚を攻め駒として前進。先手がと金を銀腹に寄せても
穴熊の堅さを信じて攻めます。
後手の攻めを受けながら先手藤井奈々は飛車を回して角との交換を要求。
後手本田小百合がこれに応じて飛車角交換。すかさず後手は先手玉の横を
開けて、角金両当たりの飛車の打ち込み。これは金取りが詰めろに
なるので、先手は交換したばかりの角を守りに使います

飛車を下段で使いたい後手はあえて角は取らず、後手玉のこびんに利いて
いる角道を遮りながら金取りを狙いますが、金が2段目に上がって、ここで
斜め駒があれば一気に先手玉絵御寄せられるところ、銀を使ってしまって、
手がつながりません。ならばと銀成りで角取りに出ますが、さらりとかわします。

しかしもう1枚の飛車も先手陣に成り込むことが出来た後手は先手玉に詰めろで
迫ります。やはり穴熊は遠かった。後手の攻めをぎりぎりかwっしながら、
隙があれば後手穴熊玉にと金を寄せて行く先手。一手違いの攻めはぎりぎり
先手の攻撃が優ったようで、後手が先手玉に迫る直前に詰めろまで持って来ることが
できました。

ぎりぎり速度計算で読み勝った先手藤井奈々が、あと一歩と迫りながらも、
的確な寄せを見つけられなかった後手本田小百合の攻撃を逃げ切って、後手玉を
追い詰めました。


【第10期リコー杯女流王座戦二次予選】女流王座:西山 朋佳

本戦シード:(前期女流王座、前期ベスト4)
里見 香奈女流四冠  伊藤 沙恵女流三段
岩根 忍 女流三段  加藤 桃子女流三段

本戦出場決定
・山根ことみ女流二段  ・藤井 奈々女流初段  ・山口恵梨子女流二段
・上田 初美女流四段  ・水町 みゆ女流初段  ・中澤 沙耶女流初段
・鈴木 環那女流二段  ・中村真梨花女流三段  ・甲斐 智美女流五段
・室谷 由紀女流三段  ・中村 桃子女流初段  ・


藤井 奈々  ○  ● 本田小百合  125手

本田小百合女流三段---+
           +-藤井 奈々女流初段
藤井 奈々女流初段---+


÷  丹善人  ÷