ヒューリック杯淸麗戦、敗者戦１回戦注目のカロリーナ・ステチェンスカVS北尾まどかの
対局は、１１３手で先手のカロリーナ・ステチェンスカが勝ちました。敗れた北尾まどかは
ここで脱落となります。
男女合わせて初の外国人棋士であるステチェンスカ女流１級を日本に呼んで世話をした
北尾まどかとの初対局で、恩返しが出来るかに注目が集まった対局で見事に勝ち上がりました。
先手となったカロリーナ・ステチェンスカは先手番ゴキゲン中飛車を選択。後手北尾まどかは
居飛車の出だし。両者とも穴熊に囲います。後手は角を３三に上げ、金銀４枚を玉側に
集めますが、ハッチは閉めないまま飛車を４段目に上げ先手が繰り出してきた銀を
牽制します。
後手が飛車を６四に回して先手の角頭を狙うと、先手も飛車を３筋に回して４段目に上げ
これを守ります。さらに離れ駒となっていた金を引きつけて守りを固めます。
すると今度は後手は飛車を６筋に。角道を開け、さらに先手の銀を追い返したことで、
角の安全がはかれたので２二に銀を埋めます。穴熊の完成です。
先手はここで飛車をぶつけて交換を迫ります。交換から先後手とも飛車の打ち込み。
先に後手が龍を作りますが、手に乗って角が移動なり込める態勢を作ります。
先手に比べて角が活用できない後手は角をぶつけて交換を迫ります。交換の後、後手は
ただちに角貼りで成り込みを目指すと、先手は桂香を取って駒の補充。穴熊つぶしを
目指します。かたや後手も龍で香車を取り駒の補充。双方、どちらが早く相手の穴熊を
崩せるかの戦いとなりました。
先手は桂馬で後手の金を取ると自陣に貼り付けて金銀５枚の守りを作ります。後手は
馬で桂馬を取りますが、龍が馬狙いに移動すると、あっさりと馬を切って攻めの継続。
２枚桂で一気に先手陣を崩そうとします。しかしまだまだ金銀４枚は厚い。
先手は角２枚を繰り出し、１枚は金と交換で後手の守り陣を崩し、もう１枚の角で
攻めを継続。さらにこの角も切って後手玉を裸にします。
守りの堅さの違いで先手カロリーナ・ステチェンスカの優勢は疑いなく、守ろうと
やっきになる後手北尾まどかの手をあっさりとかわして大差で勝負を決めました。
【第１期ヒューリック杯清麗戦】清麗:未定
【１回戦敗者・敗者戦１～３回戦】
カロリーナ ○ ● 北尾まどか １１３手
中井 広恵女流六段---+
+- -+
高浜 愛子女流２級---+ |
+- -+
安食 総子女流初段---+ | |
+- -+ |
上川 香織女流二段---+ |
+-
賴本 菜奈女流１級---+ |
+- -+ |
礒谷 真帆女流初段---+ | |
+- -+
カロリーナ女流１級---+ |
+-カロリ-+
北尾まどか女流二段---+
÷ 丹善人 ÷