第１期淸麗戦本戦、先に勝った甲斐智美とタイトル戦を戦う相手を決める戦いが、
頼本菜奈VS里見香奈の間で行われ、８８手で後手のが里見香奈勝ち、甲斐智美と
五番勝負を戦うことが決まりました。
先手頼本菜奈、石田流三間飛車に、後手となった里見香奈は居飛車で迎えます。
先手が美濃に組めば後手は舟囲いでまず玉の位置を決めてから、先後手共に飛車側の
銀を伸ばして行きます。
後手が銀を上げるので、先手は角を９七に上げ、７五で歩の交換。後手は飛車を
７筋に回しますが、先手が７五を歩で抑え、上がっている後手の銀を下げさせます。
後手は９筋の歩を突いて角頭を狙いますが、先手は構わずに銀を先手角の方向に
向かわせます。結果的にはこれが判断ミスだったのでしょうか、後手が９筋の歩を
伸ばして角を下げさせ、先手は３四に銀が出ますが、これは何でもなく、後の攻めが
続きません。
後手は駒数で有利と見て７筋狙いに銀が上がり、先手が歩を伸ばしても、飛車当たりに
歩を打って、先手の歩が奪われます。先手は角道を開けますが、しっかり先手銀は
追い返され、後手の攻めが開始。６五に上がった後手の歩を狙いに銀が下がりますが、
桂馬を上げて対抗。ならば先手も桂馬を上げますが、もう１枚後手は銀を上げて
守り、やむなく６五で桂馬交換。さらに銀交換となり、交換で上がった角が狙われ
万事休す。角のタダ取りに飛車の成り込みが成立して一方的な後手ペースとなります。
先手頼本菜奈はと金を作るのが精一杯。後手玉にはほど遠く、後手は放置。その間に
後手里見香奈は銀を成り込んで、金で取らせている間に飛車も奪います。おそらく
これで勝負ありでしょう。このあと数手で後手の角が飛び出し、さらにもう１枚の
飛車を打ち込んだ場面で賴本の投了となりました。王者里見香奈相手ではまだまだ
力不足といったところでした。
【第１期ヒューリック杯清麗戦本戦】清麗:未定
頼本 奈菜 ● ○ 里見 香奈 ８８手
賴本 菜奈女流初段-------+
+-里見 香奈女流五冠
里見 香奈女流五冠-------+
甲斐 智美女流五段-------+
+-甲斐智美女流五段-+
中村真梨花女流三段-------+
÷ 丹善人 ÷