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タイトル女流王座戦二次予選、藤田綾VS香川愛生
記事No789
投稿日: 2019/06/19(Wed) 15:05
投稿者丹善人
女流王座戦二次予選、藤田綾VS香川愛生の対局は、104手で後手の香川愛生が
勝ち、本戦に進出しました。

先手藤田綾、石田流三間飛車に、後手香川愛生は向かい飛車の相振り飛車。
後手が角を4四に上げ、銀で7筋を守ると、先手は7筋を突きますが、
後手は対応は後回しに、先に2筋で歩の交換。後手は飛車を2五において
先手を牽制します。

先手は金無双に。後手は櫓に向かおうとしますが、先に先手が仕掛けるので
囲いは後回し。金銀を中央に上げて迎えます。
先手は飛車を6筋に回して6筋で戦いの戦端が開かれます。
先手は6筋の歩を突いて、後手に取らせて飛車の横利きが止まったところで
飛車が前進。ここは歩を打たせて飛車が下がります。

後手は3筋で銀を釣り上げ、先手玉頭からの攻めを見せます。さらに
1筋をついて香車を釣り上げての歩の打ち込み。守るには玉が寄るしか
ないので怖いところ、先手は放置して6筋をつっかけます。これはよける後手。
先手は後手からの端攻撃の要になっている角の筋を止め、後手のと金に日尾がつかない
状態にさせます。後手は桂馬を取った物の後が続きません。

なんとか角道を通したい後手に、意地でも阻止したい先手は金銀を集めて玉頭を狙う
飛車を追い返します。さらには目障りなと金も消し去った先手です。ならば矛先を
変えて角交換に出る後手に交換はやむを得ずと応じますが、後手は2枚の桂馬を
利用して玉の守りのカナ駒を攻めます。

守ってばかりでは勝てない先手藤田綾は角の打ち込みで先手の攻めを催促。
ならば後手香川愛生は2枚の桂馬と金銀の交換。これでとたんに先手玉の守りは
崩れてしまいました。後手は決め手となる角の打ち込み。持ち駒桂馬だけでは
守り切れず、後手の勝ちが見えてきました。
守り駒一つも無い玉正面に飛車が突進。歩での合駒はするしかなく、飛車の
横利きのみ。しかも捨て駒として打った角を飛車が取れば利きがなくなって
駒1枚足すのみで追い詰められる格好。何を足しても良いところ、後手は
最弱の駒を選びました。


【第9期リコー杯女流王座戦二次予選】女流王座:里見 香奈

本戦シード:(前期ベスト4タイトル保持者)
西山 朋佳 女 王  渡部 愛 女流三段
清水 市代女流六段  岩根 忍 女流三段
加藤 桃子女流三段  伊藤 沙恵女流三段

本戦出場決定
・山田 久美女流四段  ・  ・山口恵梨子女流二段
・谷口 由紀女流二段  ・  ・香川 愛生女流三段
・水町 みゆ女流1級  ・  ・
・藤井 奈々女流1級


藤田 綾 ●  ○ 香川 愛生  104手

藤田 綾 女流二段---+
           +-香川 愛生女流三段
香川 愛生女流三段---+


÷  丹善人  ÷