リコー杯女流王座戦本戦1回戦 岩根忍VS谷口由紀の対局は、99手で先手の
岩根忍が勝ち、2回戦に駒を進めました。
共に関西出身で現在は関東所属、既婚でタイトル挑戦3回と似たような状況の
二人。先手岩根忍、後手谷口由紀、相3間飛車の出だしとなり、互いに飛車を
2四と8六に上げる似たような配置。先手は金無双模様に対し、後手は玉が
7二で囲いは保留のまま進み、後手が中央から銀を上げる形を見せた瞬間に、
先手から角交換。後手は5筋を上げているので飛車の横利きが止まっているので、
先手は8筋で歩の交換を入れ先に7筋の歩も突き捨てているので、飛車が7筋に
回ってからいったん飛車を下げ、2歩得で再び飛車を8筋に戻します。
ここで後手も先手と同じ囲いにしてから銀を上げていきます。先手も対抗で銀を
上げたので後手から2筋の歩の交換。お互いの銀が6筋にいるだけのよく似た
陣形となりました。
先手は銀と桂馬が連動できる位置にあり、桂馬を支えに銀をぶつけますが、後手は
交換を拒否。先手はそのまま桂馬が跳ね、9三桂成りで飛車筋を通し、金で受ける
ところを無理矢理タダ捨ての王手の角打ち。これを取ると飛車が成り込めるので
後手は8八の銀を玉で守りながら逃げますが、ここが勝負所と、先手は飛車切りに
出ます。
先手岩根忍は6一に打ち込んでいる角を支えに後手玉を一気に寄せようとします。
9筋に香車が利いていて、6五に銀も居るので相当受けづらいところ、後手谷口由紀は
必死の受けを試みます。玉を上部に上げて追い詰めようという玉頭への歩打ちは
同金と取って対応しますがその結果玉の上部脱出はさらに
難しくなり、と金を作って詰めろをかける先手に、後手は自陣飛車を打って守るのが
精一杯。
後手の受けに先手は駒の精算で対応。後手は裸玉となり、先手に飛車が渡りました。
香車の利きを止めて上部脱出を図りたい後手。持ち駒を増やして阻止しようという
先手、ついに金を残して後手玉1間おいての歩を貼って、頭金の詰めろが出来上がり、
飛車切りで受ける後手でしたが、その飛車を使われて終了。谷口由紀らしさがまったく
出せない一方的な勝負となってしまいました。
【第9期リコー杯女流王座戦本戦】女流王座:里見 香奈女流四冠
岩根 忍 ○ ● 谷口 由紀 99手
伊藤 沙恵女流三段-------+
+- -+
室田 伊緒女流二段-------+ |
+- -+
香川 愛生女流三段-------+ | |
+-渡部 -+ |
渡部 愛 女流三段-------+ |
+- -+
山口恵梨子女流二段-------+ | |
+- -+ | |
山田 久美女流四段-------+ | | |
+- -+ |
谷口 由紀女流二段-------+ | |
+-岩根 -+ |
岩根 忍 女流三段-------+ |
+-
加藤 桃子女流三段-------+ |
+-加藤桃-+ |
鈴木 環那女流二段-------+ | |
+- -+ |
上田 初美女流四段-------+ | | |
+-中井 -+ | |
中井 広恵女流六段-------+ | |
+- -+
水町 みゆ女流1級-------+ |
+-藤井 -+ |
藤井 奈々女流1級-------+ | |
+- -+
西山 朋佳 女 王-------+ |
+-西山 -+
清水 市代女流六段-------+
÷ 丹善人 ÷