里見香奈女流五冠が６冠目に向けて先勝した淸麗戦五番勝負第２局が行われ、
９９手で先手の里見香奈が勝ち、初代淸麗に王手をかけました。
先手里見香奈は中飛車に、後手甲斐智美は３間飛車のオーソドックスな出だしで
始まり、先手は銀を中央に上げたところでようやく角道を開け、角がにらみ合う
形となりました。さらに両者とも角先の歩を伸ばして、いつでも向かい飛車に
移行する態勢をしましますが、お互い相手からの角交換を待つ状態となりました。
両者玉を右側に移動。後手が銀を７二に上げたところで先手から角交換。両者とも
向かい飛車に振り直しました。後手は２筋での歩の交換で浮き飛車に。先手は８筋での
歩の交換で飛車を下段に落とします。後手は銀桂を上げての攻撃を見せます。さらに
５筋の歩も上げたので先手は銀を上げて守ります。
お互い中央の取り合いで駒を集め、先手が銀を２六に上げると、後手は飛車を下段に
落とします。先手はさらに後手の銀を中央から追い払って、５筋の歩をつっかけて
歩を手持ちにし、９筋からの攻めを開始します。香車を釣り上げてから、銀取りと
後手玉頭狙いの角打ち。後手は銀を守りにくいと、飛車道を止めることになる角打ちで
銀を守ります。これで後手からの攻めが緩和できて、先手としては攻めに専念が
出来ます。
後手は後手玉頭への角の成り捨てから唯一の守り駒である玉頭の銀を攻め、結果的に
角銀交換に。先手の飛車先を止める手段が無く、後手玉は逃げるのみ。後手は８二に
歩を貼って守ります。歩の成り込みからの銀張りもありましたが、後手の持ち駒が
歩と今交換した角のみなので、角を打って守られる前に先に銀を打ち込みます。
逃げるしか手がない後手。先手飛車の成り込みがこれで確定しました。
守りようが無くなった後手甲斐智美は形作りに歩を打ち込みますが、先手里見香奈は
これを無視。桂馬を取りたければお好きにどうぞ、と取らせて、その間に飛車が
成り込んで王手。逃げるしかに後手玉ですが、逃げ道はすでに塞がれているので
先手はゆっくりと攻め駒を増やします。
なんとか一矢報いたい後手ですが、後手の攻め手を先手は完全無視。形作りも
できないまま後手は投了に追い込まれました。
【第１期ヒューリック杯清麗戦五番勝負】</b>清麗:未定
里見 香奈 ○ ● 甲斐 智美
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| | 氏 名 | 第１局 | 第２局 | 第３局 | 第４局 | 第５局 |
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| |里見 香奈女流五冠| ○ | 先○ | | 先 | |
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| |甲斐 智美女流五段| 先● | ● | 先 | | |
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| | | ９６手| ９９手| 手| 手| 手|
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第１局 ８月 ３日（土） 東京都港区「ホテルグランドニッコー東京台場」
第２局 ８月２４日（土） 鹿児島県指宿市「指宿白水館」
第３局 ９月 ７日（土） 石川県金沢市「ホテル日航金沢」
第４局 ９月１４日（土） 東京都台東区「浅草ビューホテル」
第５局 ９月２７日（金） 東京都 渋谷区 「東京将棋会館」
÷ 丹善人 ÷