マイナビ女子オープン本戦1回戦、礒谷真帆VS竹部さゆりの対局は、91手で先手の
礒谷真帆が勝ち、ベスト8に進出しました。
先手礒谷真帆、先手番ゴキゲン中飛車に、後手竹部さゆりは居飛車の出だし。駒が
ぶつかる前に両者ぎょくを移動し陣形を固めます。
先手が美濃に囲いますが、後手は玉を3二に置き、守りに使うはずの左銀が5三から
4四へと上がっていきました。これに先手は飛車を4筋に回して迎えます。
後手が桂馬を上げて、5七銀と7七角の両取りを狙いますが、先手は先に4四の銀頭に
歩を突いて移動するのを見届けてから5七の銀を前に上げます。さらには角も引いて
3五に上がった銀狙いに。銀が下がると、4筋に出来た隙を狙って歩の交換。飛車が
前進しました。ここはおとなしく、銀上げ、歩を貼って傷を消す後手。先手としては
後手の角筋が止まったことで満足でしょうか。
先手は7筋の後手桂馬頭を狙って歩を伸ばし、後手は飛車が上がって受けます。この後
後手が9四歩と伸ばしたので、後手の飛車の逃げ道が窮屈になり、ここを狙って7筋の
歩の交換から角が8四に照準を合わせ、7四に回った飛車を攻めます。後手は角の紐
つきの銀を上げて守ります。すると先手は今度は飛車が8筋に回って直接後手の飛車を
狙います。
結果、8筋は先手が奪って後手の飛車を追い落とし、角が4六に動いて斜めに狙い
ます。後手は飛車を5筋に回してここから攻めようと狙いますが、先手の牽制で後手の
角が5三に動かされたために飛車の動きが封じ込められます。先手は桂馬取りに出る
ので、後手は6筋を強化。しかし先手は飛砂が6筋に回って、結果的に桂馬を奪い取る
ことに。後手は角の紐付きの銀を先手銀にぶつけて交換要求。角が出られますが、
先手も後手の銀をタダ取りできるので文句なし。先手優位で進行しています。
先手礒谷真帆は後手の出てきた角を歩を使って元の位置に追い返して、後手の浮いて
いる銀をタダ取り。後手竹部さゆりは、5筋の歩を成り捨てて飛車交換とします。
先手は守りは十分と見て、守りの薄い後手陣攻撃に専念。後手も4筋の守りを固め
ますが、ここで先手は2筋を逆襲。こちらは玉しか対応できる駒がなく、後手玉は
あっけなく頓死してしまいました。
手礒谷真帆は今期半年にして初勝利。このマイナビは前期ベスト4だったので、
予選免除のため、本戦に入って今期初勝利という珍しい記録となりました。
【第13期マイナビ女子オープン本戦】女王:西山朋佳奨励会三段
礒谷 真帆 ○ ● 竹部さゆり 91手
加藤 桃子女流三段---------+
+-加藤桃-+
磯谷 祐維 ア マ---------+ |
+- -+
岩根 忍 女流三段---------+ | |
+- -+ |
里見 咲紀女流初段---------+ |
+- -+
塚田恵梨花女流初段---------+ | |
+-塚田 -+ | |
脇田菜々子女流1級---------+ | | |
+- -+ |
竹部さゆり女流四段---------+ | |
+-礒谷 -+ |
礒谷 真帆女流初段---------+ |
+-
香川 愛生女流三段---------+ |
+- -+ |
和田 あき女流初段---------+ | |
+- -+ |
加藤結李愛女流初段---------+ | | |
+-清水 -+ | |
清水 市代女流六段---------+ | |
+- -+
甲斐 智美女流五段---------+ |
+- -+ |
小野ゆかり ア マ---------+ | |
+- -+
伊藤 沙恵女流三段---------+ |
+- -+
里見 香奈女流六冠---------+
÷ 丹善人 ÷