マイナビ女子オープン本戦準決勝第2局、甲斐智美VS伊藤沙恵の対局は、106手で後手の
伊藤沙恵が勝ち、すでに勝ち上がっている塚田恵梨花と挑戦者決定戦を行います。
先手甲斐智美、後手伊藤沙恵、相居飛車の出だしに、先手は右銀を中央に繰り出し、後手は
金銀4枚が先に上がって受けます。先手は美濃に、後手は玉を1つ横に動かしただけ。
お互いの駒が前進しにらみ合う形となりました。
先手が飛車を4筋に回して開戦。角筋を止めていた負をこじ開けて先手から角交換。
後手はこれを受けて玉が2二に入ります。先手は7七角打ち。それを4四角で受ける後手。
再度の交換で先手はもう一度角打ち。後手は3三に銀を上げてしっかり玉のこびんを
守ります。その銀をめがけて桂馬を飛ばす先手。銀取りは放置で、とにかく飛車の突入
だけは阻止しようという先手です。
後手は角打ちから角成りで桂馬を取り去ろうとするので、せかされた先手は銀桂交換。
さらに銀交換で上がった飛車が横に動くのを閉じ込めます。とりあえず玉のこびんを
脅かす目障りな角を追い払いますが、先手は角を引いて後手の馬に当てます。
後手は馬を引いて飛車当てとし、飛車が動けば銀が前に出て攻めの態勢を築く構えを
見せます。
飛車と馬の交換なら先手も損ではないので飛車は逃げません。後手も交換はする気はなく、
あくまで攻めの要として馬は置いておき、先手の飛車角を閉じ込めることに成功しました。
なので、持ち駒が少ない中、露骨に桂馬を打ち込んで攻めに入ります。桂馬交換から有利に
桂馬を貼って、歩を貼って先手玉に襲いかかります。
先手は守りの銀を動かすしか無く、そこで後手は桂馬を見捨てて銀を上がって勝負に出ます。
銀をぶつけて銀をさらに上げさせてからの角の突入での金取り。一見タダに見えて、馬を
取ると、頭金で頓死。なので先手はささえになっている歩を取りますが、後手は再度の歩打ち。
そして玉を動かすことで、タダでの金取りとして一気に寄せの態勢に入りました。
先手甲斐智美も後手玉に王手をかけますが、どうやらこれは形作り。一転して金を守りに
張りますが、後手伊藤沙恵は角切りから寄せに入ります。飛車の突撃からの銀打ちで先手は
受けようがなく、やむなく投了。伊藤沙恵が挑戦者決定戦に駒を進めました。
【第14期マイナビ女子オープン本戦】女王:西山朋佳奨励会三段
甲斐 智美 ● ○ 伊藤 沙恵 106手
清水 市代女流六段---------+
+-千葉 -+
千葉 涼子女流四段---------+ |
+-千葉 -+
長谷川優貴女流二段---------+ | |
+-長谷川-+ |
竹部さゆり女流四段---------+ |
+-塚田 -+
加藤結李愛女流初段---------+ | |
+-里見 -+ | |
里見 香奈女流四冠---------+ | | |
+-塚田 -+ |
脇田菜々子女流初段---------+ | |
+-塚田 -+ |
塚田恵梨花女流初段---------+ |
+-
伊藤 沙恵女流三段---------+ |
+-伊藤 -+ |
宮澤 紗希 ア マ---------+ | |
+-伊藤 -+ |
鈴木 環那女流三段---------+ | | |
+-鈴木 -+ | |
香川 愛生女流三段---------+ | |
+-伊藤 -+
村田 智穂女流二段---------+ |
+-渡辺 -+ |
渡辺 弥生女流初段---------+ | |
+-甲斐 -+
甲斐 智美女流五段---------+ |
+-甲斐 -+
加藤 桃子女流三段---------+
÷ 丹善人 ÷