タイトル | : 女流王位戦五番勝負第2局 |
投稿日 | : 2021/05/18(Tue) 18:33 |
投稿者 | : 丹善人 |
里見香奈女流王位が先勝した、第32期女流王位戦五番勝負第2局が行われ、101手で 先手の里見香奈が勝ち、防衛に王手をかけました。 先手里見香奈、伝家の宝刀の先手番ゴキゲン中飛車。後手挑戦者山根ことみは向かい飛車に 組みます。早々中央から銀を繰り出す先手。対する後手は2筋の歩を延ばし、角が2五に あがって、桂馬を上げて、5七の地点を狙います。先手は右銀を守りにつけます。後手は 角を1三に引いて飛車を通します。先手は飛車先を止められない様に、飛車を四段目に 上げました。 先手も角を9七に上げての中央狙い。後手は飛車を5筋に回して守ります。戦いは後手玉頭の 7筋での歩の交換から。1歩を手にして先手は桂馬を跳ねてきました。対する後手は3筋で 歩の交換。これを先手は飛車を回して受けます。後手が3筋の桂頭を守ると、再び先手飛車は 5筋に。今度は後手は4筋の歩を延ばして銀が前進。先手は玉を右に移動させます。後手は すぐに飛車を4一回して4筋からの攻めに。 後手は3筋4筋と歩を突いて飛車角金銀桂5枚の攻め。先手は我関せずと、8筋をついて玉の こびん狙い。後手はこれ以上受けていられないので、2筋の歩を突いて、先手玉を2八に 追い込んでから4筋で銀交換。飛車道を開けて金が前進します。先手は金を寄せて守った後、 8筋で攻めかかります。 後手山根ことみは、金交換から飛車交換とし、飛車取りの角が王手になるので手番を取り、 一気の攻めを目指したいところ。先手里見香奈は、ここは辛抱するところ。手番が回れば 角を素抜けるところですが、後手は角を守りながら攻める飛車の打ち込みで、相手に手を 渡します。先手は後手の攻めがきれるの待って、しっかり受けきります。後手山根は打つ手が なくなり、いったん攻めを中断します。 ついに手番が回った先手里見香奈の猛攻が開始されました。持ち駒が歩しかなくても、駒が いくつも落ちているので、詰めろをかけながら拾い集めて、必至がかけられました。 後手山根ことみは、やむをえない形作り。里見香奈がタイトル獲得数単独トップに王手を かけました。 【第32期女流王位戦五番勝負】 里見 香奈 ○ ● 山根ことみ +--------+------------------+--------+--------+--------+--------+--------+ | | 氏 名 | 第1局 | 第2局 | 第3局 | 第4局 | 第5局 | +--------+------------------+--------+--------+--------+--------+--------+ |女流王位|里見 香奈女流四冠| ○ | 先○ | | 先 | | +--------+------------------+--------+--------+--------+--------+--------+ |挑戦者 |山根ことみ女流二段| 先● | ● | 先 | | | +--------+------------------+--------+--------+--------+--------+--------+ | | |148手|101手| 手| 手| 手| +--------+------------------+--------+--------+--------+--------+--------+ 第1局 4月27日(火)兵庫県姫路市「夢乃井」 第2局 5月18日(火)北海道札幌市「京王プラザホテル札幌」 第3局 6月 2日(水)福岡県飯塚市「旧伊藤伝右衛門邸」 第4局 6月 8日(火)徳島県徳島市「徳島市立徳島城博物館」 第5局 未定 東京都渋谷区「東京・将棋会館」 ÷ 丹善人 ÷