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| タイトル | ： 女流王座戦二次予選、鈴木環那VS小高佐季子 |
| 投稿日 | ： 2021/06/18(Fri) 17:52 |
| 投稿者 | ： 丹善人 |
リコー杯女流王座戦二次予選最後、鈴木環那VS小高佐季子の対局は、１５８手で後手の 小髙佐季子が勝ち、本戦に駒を進めました。これで本戦進出者１２名全員決定しました。 先手鈴木環那、居飛車の出だしに、後手小髙佐季子、ゴキゲン中飛車。駒がぶつかる 前に、両者玉の囲いを優先。後手が美濃に囲うと、先手はイビ穴に進めます。先手が がっちり穴に潜り込む間、後手もダイヤモンド美濃から５筋からの攻めを見せると、 先手は飛車を３筋に回し、後手の角頭狙いとします。 後手が牽制して角を前に出すと、先手は再び飛車を２筋に戻し、後手も角を３三に 戻します。後手が銀の進出させたので、先手は飛車を上げて牽制。対する後手は 向かい飛車へと移行します。銀取りに上げた桂馬に構わずに後手は飛車取りに角を 上げ、３筋歩を上げて守ったので、銀を下げて桂馬を目標に。先手は角道を開いて 守ります。 後手が中央を突いて出たので、それに乗って先手は金を上げ、さらには、銀角当たりに 金を押しつけての金銀交換。角頭に歩が前進できたので、後手は角を引いて辛抱。 落ち着いたところで、先手は目先を変えて７筋で歩を突き捨てて、桂頭に歩を打ち付け ます。金が動いてこれを取ったので、書くの守りがなくなったところで、角頭に銀を 貼り付け、先手角が善戦してきました。 相手はしていられないと、後手は穴熊崩しの定跡である端攻撃。先手は角を引いて辛抱 します。さらには飛車の横利きも通し、守り切ろうと粘ります。後手は先手穴熊端の 香車を釣り上げて、一気に詰めろの状態。先手は守りの桂馬を動かすしか無く、後手の 攻めが続きます。 後手小髙佐季子は桂馬の支えで歩成りで交換要求。先手鈴木環那は、カナ駒は渡したく ないので、あえて角を犠牲にします。ここは後手がしっかりと攻めきりたいところ でしたが、攻め手順に自信が持てなかった後手は守りを優先させました。攻めの手番が 回ってきた先手は自信を持って手を進めていきます。 先手は飛車の活用を図って７筋の金を推し進めますが、後手はとりあえず目の前の 脅威になっている銀を削除。先手の金の前進には、改めて金貼りで受けます。これで どうやら後手玉は支えきれた様子。先手は攻めも続かず、自陣に手を入れます。 手番の回ってきた後手は角を打ち込み、先手の飛車を追いかけながら馬を作ります。 先手も金を使って後手の攻め駒を消去しながら、飛車の活用を図ります。後手玉は とにかく早逃げの一手。玉を逃がしながら、攻め込んでいる馬の活用を図ります。 寄り筋になったので、先手も攻めを諦めて受けに集中。自玉が安全になった後手は 攻めに集中できます。先手は金交換で得た金で後手の馬を確保。やむを得ずに後手は 飛車と馬の交換。後手は自玉への脅威の無くなった９筋の端攻め。先手が浮いている 後手の飛車狙いで角を打ち込みますが、余裕でかわします。 優劣の差ははっきりとしていて、後手には守る手段がなく、逃げ道の広い後手玉を 攻める手順もなく、追い詰められた時点で投了へと追い込まれました。 【第１１期リコー杯女流王座戦二次予選】女流王座：西山 朋佳 本戦シード：（前期女流王座、前期ベスト４） 里見 香奈女流四冠 伊藤 沙恵女流三段 山根ことみ女流三段 加藤 桃子女流三段 本戦出場決定 ・上田 初美女流四段 ・小髙佐季子女流初段 ・塚田恵梨花女流初段 ・室谷 由紀女流三段 ・渡部 愛 女流三段 ・加藤結李愛女流初段 ・山田 久美女流四段 ・山口恵梨子女流二段 ・脇田菜々子女流初段 ・加藤 圭 女流二段 ・中澤 沙耶女流初段 ・中村真梨花女流三段 鈴木 環那 ● ○ 小高佐季子 １５８手 小髙佐季子女流初段---+ +-小髙佐季子女流初段 鈴木 環那女流二段---+ ÷ 丹善人 ÷