千 日 亭
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タイトル 女流名人戦五番勝負第3局
投稿日: 2019/02/10(Sun) 16:56
投稿者丹善人

岡田美術館杯女流名人戦五番勝負第3局が行われ、105手で
先手の伊藤沙恵が1勝を返し、里見香奈の防衛に待ったをかけました。

ここまで2連勝と防衛まであちょ1勝と迫った里見香奈女流名人に対し、
里見相手以外には圧倒的な強さを見せる挑戦者伊藤沙恵ですが、終盤の粘りを
持ち味とする受け師伊藤に対し、終盤力が抜群の里見とでは相性ぴったり
なのか、かみ合わないのか、伊藤の良さが生かされない対局となっている
感があります。

先手伊藤沙恵角道を開けて飛車先を突く居飛車の出だしに、後手里見香奈は角道を
開けて角を3三に上げ、銀が中央から出ようかというところで、先手から角交換。
銀が上がって5三の地点が空いたところで、先手は角の打ち込み。しかし角を
あわされて交換となると、後手は4筋の歩を上げさせられた形で、これが先手に
有利となったのか。

後手は向かい飛車に組み、その後両者とも玉を美濃に囲います。先後手とも銀を
前に上げてにらみ合うところ、後手は桂馬を跳ねて出ていこうとします。さらに
4五で歩を合わせて飛車が4筋に回り、桂跳ねから飛車の進出を目指します。

2筋が手薄になったので先手は2筋をついてここから攻めようとしますが、後手は
一目散に桂の成り捨てから飛車が成り込み、先手がと金を作るのもかまわず、角を
打ち込んで飛車金両当たりで、先手の飛車の成り込みを許しません。やむを得ず
金の守りに飛車を移動させる先手ですが、歩の垂らしで一気に攻めようとする後手。
先手は角を守りに貼らざるを得ず、防戦一方。

後手はここで角飛車交換に出ます。交換やむなしで結果としてダイアモンド美濃に
守る先手に対し、後手は攻めが続かずに龍を2筋に回します。
結果的には飛車角の打ち込みを優先した後手が急ぎすぎたのか、守り切ってみれば
先手が堅い守りに、と金を軸に攻めがつながりそうな盤面となっています。

今度は先手が攻める番。打った角を支えに歩を張り、さらには角貼りと、もう1枚
歩を貼ってと金作りから後手の守り駒を攻めにかかります。
先手の攻めは防ぎようが無いと判断した後手は、2枚飛車に期待をかけますが、
ここは慎重に受ける先手。

後手は歩成りで先手角1枚を動かしてから守りに入りますが、この動いた角が
後手の龍に当たっているので、いつでも角龍交換ができて、その飛車を先手が使える
状況となり、先手からの攻めの継続がはかれます。

角飛車交換を選んだ先手に対し、後手は4四に攻めの拠点としている角を飛車成りで
消去。さらに狙われていると金を飛車の打ち込みで守る先手。ならばと逆に角を
打ち込んで先手の角をいじめようとする後手に、先手はと金を下げて龍をいじめようと
しますが、後手はめざわりな歩を消去して、どちらが有利になったのか微妙なところ
です。

先手は狙われている角を飛び出させ後手の龍に当てます。交換もありでしたが、後手は
拒否。そこで先手は歩を成り捨てて角道を通して角が成り込みます。後手も5筋の
歩を前進させ、角成りから攻めの態勢に入ります。
先手は後手の歩があるうちに香車貼りで金を狙います。後手は歩成りで、これに先手が
応じれば金の守りに歩が使えるので、先手は金取りを優先。後手からと金が暴れる前に
攻めきってしまおうと一気の寄せを目指します。

後手里見香奈はと金での金取りと、さらに龍切りで奪った駒を自陣に打ち付けて必死で
守り切ろうとします。先手伊藤沙恵は取った飛車を貼って、2枚飛車の攻め。さらに
交換で手に入れた駒をフルで使用して、ついに後手玉に手が届きました。9筋の歩を
上げて逃げ道を作ろうとする後手。しかし先手は駒を入手してついに追い詰めました。


【第45期岡田美術館杯女流名人戦五番勝負】

伊藤 沙恵 ○  ● 里見 香奈

+--------+------------------+--------+--------+--------+--------+--------+
|    |  氏  名   | 第1局 | 第2局 | 第3局 | 第4局 | 第5局 |
+--------+------------------+--------+--------+--------+--------+--------+
|女流名人|里見 香奈女流四冠|  ○  |  先○ |  ●  |  先  |     |
+--------+------------------+--------+--------+--------+--------+--------+
|挑戦者 |伊藤 沙恵女流二段| 先●  |  ●  |  先○ |     |     |
+--------+------------------+--------+--------+--------+--------+--------+
|    |         |118手|121手|105手|   手|   手|
+--------+------------------+--------+--------+--------+--------+--------+

第1局 1月20日(日)  神奈川県箱根町・岡田美術館開化亭
第2局 1月27日(日)  鳥取県出雲市・出雲文化伝承館
第3局 2月10日(日) 千葉県野田市・関根名人記念館
第4局 2月18日(月)  東京都渋谷区・東京・将棋会館
第5局 2月24日(日)   岡山県真庭市・湯原国際観光ホテル 菊之湯


÷  丹善人  ÷


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