若 葉 亭
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タイトル 【戦法図鑑】112 相振り飛車 向かい飛車VS三間飛車[2]
投稿日: 2005/03/03(Thu) 19:00
投稿者千鳥銀

本章では先手が金無双よりも堅固な矢倉囲いを目指す戦型を御紹介します

「図1」
後手の持駒:歩 
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金 ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・v玉 ・v金v銀 ・v角 ・|二
|v歩v歩v歩v歩v歩v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ 歩 歩 歩 ・ ・v飛 ・ ・|六
| 歩 ・ 角 銀 歩 歩 ・ 歩 歩|七
| ・ 飛 ・ ・ ・ ・ ・ 銀 ・|八
| 香 桂 ・ 金 玉 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩 
手数=18  ▽同 飛(32)  まで

「図1」は前章「図1」と同一局面、後手が3筋の歩を交換した所です
前章では▲3七歩としましたが 実は先手には、ここで一つの狙いを実現
出来る手段が有るのです

「図1」から「図2」までの手順

▲5八金左  ▽3四飛    ▲4六歩    ▽4四歩    ▲4七金    ▽4三銀
▲3七銀    ▽1四歩    ▲3六歩

「図2」
後手の持駒:歩 
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金 ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・v玉 ・v金 ・ ・v角 ・|二
|v歩v歩v歩v歩v歩v銀 ・v歩 ・|三
| ・ ・ ・ ・ ・v歩v飛 ・v歩|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ 歩 歩 歩 ・ 歩 歩 ・ ・|六
| 歩 ・ 角 銀 歩 金 銀 歩 歩|七
| ・ 飛 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ 玉 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=27  ▲3六歩打  まで

3筋の歩が切れたのを利用して金銀を盛り上げて行き、矢倉囲いを目指す
と言うのが、その有力手段です 相振り飛車の場合は矢倉に組めれば
作戦勝ちとなる事が多いのです
前章で御紹介した金無双は上部に固い守りですが意外に粘りが効かないと
言う事で最近では美濃囲いにする手段もとられています しかし後の章で
御紹介しますが敵の攻撃陣が上部にいるので不用意に組むと危ないのです
それに比べると矢倉は固く粘りも効く好形なのは相居飛車戦同様なのです

「図2」から「図3」までの手順

▽1三角    ▲6五歩    ▽3三桂    ▲5六銀    ▽5四銀    ▲4八玉
▽6二金上  ▲3八金    ▽1二香    ▲2六銀    ▽4五歩    ▲3五歩
▽同 角    ▲同 銀    ▽同 飛    ▲4四角打

「図3」
後手の持駒:銀 歩二 
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀 ・ ・ ・ ・ ・ ・|一
| ・ ・v玉v金v金 ・ ・ ・v香|二
|v歩v歩v歩v歩v歩 ・v桂v歩 ・|三
| ・ ・ ・ ・v銀 角 ・ ・v歩|四
| ・ ・ ・ 歩 ・v歩v飛 ・ ・|五
| ・ 歩 歩 ・ 銀 歩 ・ ・ ・|六
| 歩 ・ 角 ・ 歩 金 ・ 歩 歩|七
| ・ 飛 ・ ・ ・ 玉 金 ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=43  ▲4四角打  まで

矢倉に対して、金無双には好形だった石田流に組むのは敵の金銀に近づき
過ぎて危険なのです ▲2六銀が矢倉の厚みを生かした好手で「図3」では
先手優勢の局面となっています

「図2」から「図4」までの手順

▽2四歩    ▲4八玉    ▽2五歩    ▲3八金    ▽1三角    ▲5六銀
▽3三桂    ▲6五歩    ▽5四銀    ▲8五歩    ▽8二銀    ▲3九玉
▽1二香    ▲1六歩    ▽6二金上 ▲2八玉    ▽4五歩    ▲同 歩
▽同 銀    ▲3三角成  ▽同 飛    ▲4五銀

「図4」
後手の持駒:角 歩二 
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|一
| ・v銀v玉v金v金 ・ ・ ・v香|二
|v歩v歩v歩v歩v歩 ・v飛 ・v角|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩|四
| ・ 歩 ・ 歩 ・ 銀 ・v歩 ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ 歩 ・ 歩|六
| 歩 ・ ・ ・ 歩 金 銀 歩 ・|七
| ・ 飛 ・ ・ ・ ・ 金 玉 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:銀 桂 歩 
手数=49  ▲4五銀(56)  まで

▲2六銀を許しては不利となるので、▽2四歩から▽2五歩と伸ばしてから
▽4五歩と攻めますが、やはり先手の矢倉は手厚く「図4」まで後手の攻めは
失敗となります ▽4五歩 ▲同歩に▽同銀の所、▽同桂と取るのは同じく
▲同銀と取られ ▽同銀に▲4六歩 ▽5四銀と追ってから▲1一角成で
次の▲1二馬が厳しく、やはり先手優勢となります


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