若 葉 亭
[トップに戻る] [記事リスト] [新着記事] [ワード検索] [過去ログ] [管理用]

タイトル 【戦法図鑑】113 相振り飛車 向かい飛車VS三間飛車[3]
投稿日: 2005/03/03(Thu) 19:02
投稿者千鳥銀

前章で先手の矢倉が非常に手厚く有力な手段で有る事を、御紹介しましたが
本章では対する後手側の有力対抗策を見て頂きます

「図1」
後手の持駒:歩
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金 ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・v玉 ・v金v銀 ・v角 ・|二
|v歩v歩v歩v歩v歩v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ 歩 歩 歩 ・ ・v飛 ・ ・|六
| 歩 ・ 角 銀 歩 歩 ・ 歩 歩|七
| ・ 飛 ・ ・ ・ ・ ・ 銀 ・|八
| 香 桂 ・ 金 玉 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩
手数=18  ▽同 飛(32)  まで

「図1」は前章「図1」と同一局面、後手が3筋の歩を切った所です

「図1」から「図2」までの手順

▲5八金左  ▽8二玉    ▲3七銀    ▽3一飛    ▲3六歩    ▽4四歩
▲4六歩    ▽4三銀    ▲4七金    ▽3四銀    ▲8五歩    ▽4一飛
▲8四歩    ▽同 歩    ▲同 飛    ▽8三歩    ▲8六飛    ▽7二金
▲3八金    ▽9二香    ▲4八玉    ▽9一玉    ▲3九玉    ▽8二銀
▲2八玉    ▽3三角    ▲1六歩    ▽1四歩    ▲9六歩    ▽2四角
▲9五歩    ▽3三桂    ▲5六銀    ▽6二金左  ▲6五歩

「図2」
後手の持駒:歩 
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v玉v桂 ・ ・ ・v飛 ・ ・v香|一
|v香v銀v金v金 ・ ・ ・ ・ ・|二
|v歩v歩v歩v歩v歩 ・v桂v歩 ・|三
| ・ ・ ・ ・ ・v歩v銀v角v歩|四
| 歩 ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ 飛 歩 ・ 銀 歩 歩 ・ 歩|六
| ・ ・ 角 ・ 歩 金 銀 歩 ・|七
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ 金 玉 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩 
手数=53  ▲6五歩(66)  まで

前章では先手の▲5八金左に、すぐに飛車を引きましたが今回は保留して
▲3七銀と矢倉模様に当てられてから引きます ▽3四飛と浮き飛車に
構えるのは矢倉に対して思わしく無いのは前章で解説した通りなので
▽3一飛と深く引き更に先手の矢倉以上に堅固な穴熊囲いを目指します
相振り飛車での穴熊は「図2」のように金を横に並べるのが上からの
攻めに強く好形となります

「図2」から「図3」までの手順

▽1五歩    ▲同 歩    ▽1七歩    ▲同 香    ▽2五桂   ▲2六銀
▽4五歩    ▲同 歩    ▽1七桂成  ▲同 銀    ▽1五香   ▲1六歩
▽4六歩    ▲3七金寄  ▽4五銀

「図3」
後手の持駒:香 歩
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v玉v桂 ・ ・ ・v飛 ・ ・ ・|一
|v香v銀v金v金 ・ ・ ・ ・ ・|二
|v歩v歩v歩v歩v歩 ・ ・v歩 ・|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・v角 ・|四
| 歩 ・ ・ 歩 ・v銀 ・ ・v香|五
| ・ 飛 歩 ・ 銀v歩 歩 ・ 歩|六
| ・ ・ 角 ・ 歩 ・ 金 歩 銀|七
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ 金 玉 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 桂 ・|九
+---------------------------+
先手の持駒:桂 歩三
手数=68  ▽4五銀(34)  まで

「図2」では既に後手の作戦勝ちになっているのです この後手の攻撃形は
11章で御紹介した矢倉崩しと同じ形で、理想形の一つです
ただ漠然と矢倉を目指すのは相振り飛車の場合でも、作戦負けを喫する事に
なるのです 「図3」では後手は穴熊の堅陣で大勢は決しています

「図1」から「図2」に至るまでに何処かで動く必要が有ったのです 
一例として43手目の▲2八玉で▲8五飛と後手の攻撃陣を牽制するのも
有力です「図4」

「図4」
後手の持駒:歩
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v玉v桂 ・ ・ ・v飛 ・v桂v香|一
|v香v銀v金 ・v金 ・ ・v角 ・|二
|v歩v歩v歩v歩v歩 ・ ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・v歩v銀 ・ ・|四
| ・ 飛 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 歩 ・ 歩 歩 ・ ・|六
| 歩 ・ 角 銀 歩 金 銀 歩 歩|七
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ 金 ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ 玉 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩
手数=43  ▲8五飛(86)  まで

これで次に▲3五歩と後手の銀を撃退する手を狙えば先手の駒組みの方が
進展性が有り、指す手が分かり易いと言えます しかし形勢は不明です
ただ後手は穴熊では無く美濃囲いにして「図2」の攻撃形を狙う手も有り
その場合先手は更に早い応戦が必要になるでしょう それなら逆に陣形決定
を保留して後手の動きを見る手は考えられます 後は次章で


- 関連一覧ツリー (▼ をクリックするとツリー全体を一括表示します)

- 返信フォーム (この記事に返信する場合は下記フォームから投稿して下さい)
おなまえ
タイトル
メッセージ   図表モード 手動改行 強制改行  
参照先−(入力禁止です)
暗証キー (英数字で8文字以内)
  プレビュー

- 以下のフォームから自分の投稿記事を修正・削除することができます -
処理 記事No 暗証キー