若 葉 亭
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タイトル 【戦法図鑑】122 相総矢倉 千日手の検証[1]
投稿日: 2005/03/03(Thu) 19:21
投稿者千鳥銀

本章から基本3大原則に添った戦法として10〜12章で御紹介した矢倉を
セカンドステップとして更に詳しく解説して行きたいと思います
それではまず、その原点と言える戦型から

「図1」までの手順

▲7六歩    ▽8四歩    ▲6八銀    ▽3四歩    ▲6六歩    ▽6二銀
>
「図1」
後手の持駒:なし
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金v玉v金v銀v桂v香|一
| ・v飛 ・v銀 ・ ・ ・v角 ・|二
|v歩 ・v歩v歩v歩v歩 ・v歩v歩|三
| ・v歩 ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 歩 ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ ・ 歩 歩 歩 歩 歩|七
| ・ 角 ・ 銀 ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ 金 玉 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=6  ▽6二銀(71)  まで

5手目は▲7七銀として矢倉にする手も有るのは前述しました

「図1」から「図2」までの手順

▲4八銀    ▽8五歩    ▲7七銀    ▽7四歩    ▲7八金    ▽7三銀
▲5八金    ▽6四銀    ▲6七金右  ▽7五歩    ▲同 歩    ▽同 銀

「図2」
後手の持駒:歩
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金v玉v金v銀v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・v角 ・|二
|v歩 ・ ・v歩v歩v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩v銀 ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 銀 金 歩 歩 歩 歩 歩|七
| ・ 角 金 ・ ・ 銀 ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ ・ 玉 ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩
手数=18  ▽同 銀(64)  まで

「図1」から▲4八銀とすると▽8五歩から「図2」までのように後手に
速攻されてしまうのです これで悪くなると言う訳では無いのですが
主導権は後手が握る事になります

「図1」から「図3」までの手順

▲5六歩    ▽8五歩    ▲7七銀    ▽7四歩    ▲5八金右  ▽7三銀
▲6七金    ▽6四銀    ▲7九角    ▽7五歩    ▲同 歩    ▽同 銀
▲4六角

「図3」
後手の持駒:歩
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金v玉v金v銀v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・v角 ・|二
|v歩 ・ ・v歩v歩v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩v銀 ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ ・ 歩 歩 角 ・ ・ ・|六
| 歩 歩 銀 金 ・ 歩 歩 歩 歩|七
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ 金 玉 ・ 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩
手数=19  ▲4六角(79)  まで

「図1」からは▲5六歩とするのが現在最善とされています それでも
「図2」までの速攻に来れば角を転換して「図3」まで無理筋となるのです

「図1」から「図4」までの手順

▲5六歩    ▽5四歩    ▲4八銀    ▽4二銀    ▲5八金右  ▽3二金
▲7八金    ▽4一玉    ▲6七金右  ▽5二金    ▲6九玉    ▽3三銀
▲3六歩    ▽7四歩    ▲7七銀    ▽4四歩    ▲7九角    ▽3一角
▲2六歩    ▽8五歩    ▲2五歩    ▽4三金右  ▲4六角    ▽6四角
▲3七角    ▽7三角    ▲4六歩    ▽6四歩    ▲5七銀    ▽5三銀
▲1六歩    ▽1四歩    ▲9六歩    ▽9四歩    ▲2六角    ▽3一玉
▲7九玉    ▽8四角    ▲8八玉    ▽2二玉    ▲3七桂    ▽7三桂
▲4五歩    ▽6五歩    ▲2九飛    ▽8一飛    ▲4九飛    ▽6一飛

「図4」
後手の持駒:なし
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・v飛 ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v金v玉 ・|二
| ・ ・v桂 ・v銀v金v銀v歩 ・|三
|v歩v角v歩 ・v歩v歩v歩 ・v歩|四
| ・v歩 ・v歩 ・ 歩 ・ 歩 ・|五
| 歩 ・ 歩 歩 歩 ・ 歩 角 歩|六
| ・ 歩 銀 金 銀 ・ 桂 ・ ・|七
| ・ 玉 金 ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 飛 ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=54  ▽6一飛(81)  まで

この「図4」が矢倉の原点と言える局面なのです 手順中先後共に角交換
するのは手損となります 共に金銀4枚の総矢倉と呼ばれる堅陣を築き
全くの同型となりました この局面は千日手と言うのが結論で常識とされて
いるのです これを先手が避ける所から様々な戦型が生まれるのですが
本当に攻め込んで行く事は出来ない物なのでしょうか 次章からそれを
検証して行きたいと思います


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