若 葉 亭
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タイトル 【戦法図鑑】126 矢倉 後手超急戦棒銀[2]
投稿日: 2005/03/03(Thu) 19:26
投稿者千鳥銀

後手の超急戦棒銀に対する先手の対抗策を見て頂きます

「図1」
後手の持駒:なし
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金v玉v金v銀v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・v角 ・|二
|v歩 ・v歩 ・v歩v歩 ・v歩v歩|三
| ・v銀 ・v歩 ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 歩 歩 ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 銀 ・ ・ 歩 歩 歩 歩|七
| ・ ・ 金 角 ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ ・ 玉 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=15  ▲6八角(79)  まで

「図1」は前章「図4」と同一局面です 前章でも触れたように後手の飛車
そして角銀が先手陣に集中して、これでとても受け切れると思えませんが

「図1」から「図2」までの手順

▽6五歩    ▲同 歩    ▽9五銀    ▲5五歩    ▽同 角    ▲5八飛

「図2」
後手の持駒:歩
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金v玉v金v銀v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|二
|v歩 ・v歩 ・v歩v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
|v銀v歩 ・ 歩v角 ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 銀 ・ ・ 歩 歩 歩 歩|七
| ・ ・ 金 角 飛 ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ 玉 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩
手数=21  ▲5八飛(28)  まで

▽6五歩の突き捨てから▽9五銀と前章「図2」と同じように後手が攻めて
来た瞬間に▲5五歩と突き出します 角道が止まっていたのでは仕掛けは
成立しないので▽同角と取ります そこで▲5八飛と角取りに飛車を回る
これが▲6八角を先にして▲5六歩と5筋の歩を突いておいた狙いなのです

「図2」から「図3」までの手順

▽8六歩    ▲同 歩    ▽同 銀    ▲5五飛    ▽7七銀成  ▲同 桂
▽8九飛成  ▲7九銀    ▽9九龍

「図3」
後手の持駒:銀 香 歩二
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金v玉v金v銀v桂v香|一
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|二
|v歩 ・v歩 ・v歩v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ 歩 飛 ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 ・ 桂 ・ ・ 歩 歩 歩 歩|七
| ・ ・ 金 角 ・ ・ ・ ・ ・|八
|v龍 ・ 銀 ・ 玉 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 歩二
手数=30  ▽9九龍(89)  まで

▽4四角と引いたのでは▲5五歩と打たれて完全に攻めは受け止められて
しまいますので 当然▽8六歩と角を捨てて攻める事になります
以下は一本道で「図3」となりますが この局面で次の一手が分かれば
相当の棋力と言えます

「図3」から「図4」までの手順

▲6四歩    ▽5四香    ▲同 飛    ▽同 歩    ▲6三歩成  ▽6七歩
▲4六角    ▽6八銀    ▲4八玉    ▽7九銀成  ▲同 金    ▽6八銀
▲同 角    ▽同歩成    ▲5三銀

「図4」
後手の持駒:飛 角 歩
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金v玉v金v銀v桂v香|一
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|二
|v歩 ・v歩 と 銀v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・v歩 ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 ・ 桂 ・ ・ 歩 歩 歩 歩|七
| ・ ・ ・vと ・ 玉 ・ ・ ・|八
|v龍 ・ 金 ・ ・ 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 銀 香 歩二
手数=45  ▲5三銀打  まで

「図3」では次に▽5四香と飛車を田楽刺しにして王手飛車取り状態にする
手が見えるので飛車を逃がしたい所です しかし平然と▲6四歩と突くのが
用意の一手なのです 当然後手は▽5四香と来ますが▲同飛から▲6三歩成
として、と金を作り先手優勢となります ▽5四香で▽6二歩と受けると
▲8五飛と回る手が有るので後手も▽5四香と打つしか無いでしょう

以下▽6七歩と攻め合いに来ると▲4六角から「図4」まで先手が勝勢と
なるので▽6七歩の所では▽4二玉と早逃げする手も有りますが、それには
▲6九歩と受けておいて、やはり先手が指せる形勢です 玉の側にと金が
作れると言うのは大変な得と言え、「図4」のような形になると受けが
無くなってしまうのです 以上、後手の超急戦棒銀には「図1」のように
迎撃体勢を敷く事によって撃退出来る事が分かりました
次章からは矢倉の本格的戦法を御紹介します


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