若 葉 亭
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タイトル 【戦法図鑑】131 矢倉中飛車戦法
投稿日: 2005/03/03(Thu) 19:35
投稿者千鳥銀

本章では矢倉の先手5手目を▲7七銀から▲6六歩に変える元となった
後手の変化戦法、矢倉中飛車を御紹介します

「図1」までの手順

▲7六歩    ▽8四歩    ▲6八銀    ▽3四歩    ▲7七銀    ▽6二銀
▲5六歩    ▽5四歩    ▲4八銀    ▽4二銀    ▲5八金右  ▽3二金
▲6六歩    ▽7四歩    ▲7八金    ▽4一玉    ▲6九玉    ▽6四歩

「図1」
後手の持駒:なし
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金 ・v玉 ・v桂v香|一
| ・v飛 ・v銀 ・v銀v金v角 ・|二
|v歩 ・ ・ ・ ・v歩 ・v歩v歩|三
| ・v歩v歩v歩v歩 ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 歩 歩 ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 銀 ・ ・ 歩 歩 歩 歩|七
| ・ 角 金 ・ 金 銀 ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ 玉 ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=18  ▽6四歩(63)  まで

以前はこの「図1」までのように矢倉の5手目は▲7七銀としていました
これには前章の右四間飛車は使えません ▲6六歩と突いていないので
6筋を争点に出来ないからです 後手が▽5四歩と突いたのを見てから
▲6六歩と突く訳です しかし▽6四歩と、ここで変化して来ます

「図1」から「図2」までの手順

▲6七金右  ▽6三銀    ▲9六歩    ▽1四歩    ▲1六歩    ▽5二飛
▲5七銀    ▽3一玉

「図2」
後手の持駒:なし
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金 ・ ・v玉v桂v香|一
| ・ ・ ・ ・v飛v銀v金v角 ・|二
|v歩 ・ ・v銀 ・v歩 ・v歩 ・|三
| ・v歩v歩v歩v歩 ・v歩 ・v歩|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| 歩 ・ 歩 歩 歩 ・ ・ ・ 歩|六
| ・ 歩 銀 金 銀 歩 歩 歩 ・|七
| ・ 角 金 ・ ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ 玉 ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=26  ▽3一玉(41)  まで

▽6三銀から▽5二飛と中央に飛車を展開するのが、後手の有力戦法となる
矢倉中飛車です

「図2」から「図3」までの手順

▲7九玉    ▽5五歩    ▲同 歩    ▽同 飛    ▲5六歩    ▽5一飛
▲2六歩    ▽5四銀    ▲2五歩    ▽7三桂    ▲6八銀左  ▽6二金
▲2四歩    ▽同 歩    ▲同 飛    ▽2三歩    ▲2八飛

「図3」
後手の持駒:歩 
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・ ・v飛 ・v玉v桂v香|一
| ・ ・ ・v金 ・v銀v金v角 ・|二
|v歩 ・v桂 ・ ・v歩 ・v歩 ・|三
| ・v歩v歩v歩v銀 ・v歩 ・v歩|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| 歩 ・ 歩 歩 歩 ・ ・ ・ 歩|六
| ・ 歩 ・ 金 銀 歩 歩 ・ ・|七
| ・ 角 金 銀 ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 玉 ・ ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩 
手数=43  ▲2八飛(24)  まで

「図2」で▲7九角から玉を矢倉に入城させるのは「図3」の▽6二金を
▽7二金に変えて▽6一飛と回り、前章の右四間飛車に類似した攻撃態勢を
組まれると、一歩持っているので更に強烈な攻めを見舞われる事になります
実は一時は▲6八銀左と、上がった銀を戻した「図3」で後手の攻めは
受け切れていると言う事になったのですが

「図3」から「図4」までの手順

▽6五歩    ▲同 歩    ▽8八角成  ▲同 玉    ▽4四角    ▲7七角
▽5五歩    ▲同 歩    ▽同 銀    ▲5六歩    ▽6六歩    ▲5五歩
▽6七歩成  ▲同 銀    ▽6五桂

「図4」
後手の持駒:金 歩
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・ ・v飛 ・v玉v桂v香|一
| ・ ・ ・v金 ・v銀v金 ・ ・|二
|v歩 ・ ・ ・ ・v歩v角v歩 ・|三
| ・v歩v歩 ・ ・ ・v歩 ・v歩|四
| ・ ・ ・v桂 歩 ・ ・ ・ ・|五
| 歩 ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ 歩|六
| ・ 歩 角 銀 銀 歩 歩 ・ ・|七
| ・ 玉 金 ・ ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:銀 歩三
手数=58  ▽6五桂(73)  まで

「図4」までの攻め筋は▲6八銀左と引く防御布陣に対して生まれた物で
変化は有っても意外に受け難いのです そこで後手の中飛車を避ける意味で
矢倉での先手5手目は▲6六歩とするのが現在の定跡となっているのです
▲7七銀と上がって▲6八銀左と引く無駄な2手を指さず、先に中央を厚く
した上で先手は、後手の▽5二金を見てから▲7七銀と上がる訳です


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