若 葉 亭
[トップに戻る] [記事リスト] [新着記事] [ワード検索] [過去ログ] [管理用]

タイトル 【戦法図鑑】13 四間飛車戦法 駒組み編
投稿日: 2005/03/03(Thu) 14:40
投稿者千鳥銀

序盤で横に飛車を振る戦型として 8章で原始中飛車を紹介しましたが
本格的な振り飛車では序盤の形5で 見て頂いた出だしで駒組みを進めて
行く事になります その中で最も多く指されている振り飛車として
6章の例として使った左から4筋目に振る”四間飛車戦法”を矢倉と同じく
”駒組み編”と”戦闘編”に分けて解説して行く事にいたします

振り飛車は後手番の時に使われる事が多いので 今回は後手側で四間飛車を
指す形で解説します それを先手番で使う事も容易に可能だからです

「図1」までの手順

▲2六歩    ▽3四歩    ▲2五歩    ▽3三角    ▲7六歩    ▽4四歩
▲4八銀    ▽4二飛    ▲5六歩    ▽3二銀    ▲6八玉    ▽6二玉
▲7八玉    ▽7二玉    ▲5八金右  ▽8二玉    ▲3六歩    ▽7二銀
▲9六歩    ▽9四歩

「図1」
後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金 ・v金 ・v桂v香|一
| ・v玉v銀 ・ ・v飛v銀 ・ ・|二
| ・v歩v歩v歩v歩 ・v角v歩v歩|三
|v歩 ・ ・ ・ ・v歩v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 歩 ・|五
| 歩 ・ 歩 ・ 歩 ・ 歩 ・ ・|六
| ・ 歩 ・ 歩 ・ 歩 ・ ・ 歩|七
| ・ 角 玉 ・ 金 銀 ・ 飛 ・|八
| 香 桂 銀 金 ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=20  ▽9四歩(93)  まで

居飛車側の対振り飛車作戦は多数有りますが この時点の先手の陣形を
"船囲い(ふねがこい)”と呼び ▲3六歩と突いた手により
急戦策を取る意思表示の可能性が高いと言える戦型です

端の歩は 狙う戦型によっては受けない方が良い事も有りますが
矢倉と違い 序盤で受けると拙いと言う事は有りません
特に本局面のように急戦になりそうな時は 突かれたら受ける方が得です

「図1」から「図2」までの手順

▲6八銀    ▽5二金左  ▲5七銀左  ▽4三銀

「図2」
後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金 ・ ・ ・v桂v香|一
| ・v玉v銀 ・v金v飛 ・ ・ ・|二
| ・v歩v歩v歩v歩v銀v角v歩v歩|三
|v歩 ・ ・ ・ ・v歩v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 歩 ・|五
| 歩 ・ 歩 ・ 歩 ・ 歩 ・ ・|六
| ・ 歩 ・ 歩 銀 歩 ・ ・ 歩|七
| ・ 角 玉 ・ 金 銀 ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ 金 ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=24  ▽4三銀(32)  まで

この「図2」の先手の戦型が”5七銀左型”と棋譜のまま呼び名になっている
対振り飛車急戦型の最もポピュラーな陣形です それに対して5七銀右と
上がる戦型も有ります 後手玉の囲いは9章でも御紹介した”美濃囲い”です
 
居飛車の▲5七銀左に振り飛車側の▽4三銀は 角の頭の守備を強化して
居飛車側の▲3五歩(▽同歩なら▲4六銀)と言う”ナナメ棒銀”に
備えた物です 5七銀左型の狙いの一つが、このナナメ棒銀と言う戦法で
通常の棒銀に比べて2四の地点を目指し斜めに銀が進むので こう呼びます

この局面に至って 振り飛車を指す場合、序盤で角交換を避けるために
なぜ角道を止めるか 御理解頂けるかと思います
もし序盤で角交換されて▽同桂と取った形になっていたら 同じ局面まで
進んだ時 ▲2四歩 ▽同歩 ▲同飛と交換されて不利になります
あくまで仮想図ですが「図3」として示しておきます

「図3」
後手の持駒:角 歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金 ・ ・ ・ ・v香|一
| ・v玉v銀 ・v金v飛 ・ ・ ・|二
| ・v歩v歩v歩v歩v銀v桂 ・v歩|三
|v歩 ・ ・ ・ ・v歩v歩 飛 ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| 歩 ・ 歩 ・ 歩 ・ 歩 ・ ・|六
| ・ 歩 ・ 歩 銀 歩 ・ ・ 歩|七
| ・ ・ 玉 ・ 金 銀 ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ 金 ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 歩 
手数=29  ▲同 飛(28)  まで

それでは「図2」からは”戦闘編”で


- 関連一覧ツリー (▼ をクリックするとツリー全体を一括表示します)

- 返信フォーム (この記事に返信する場合は下記フォームから投稿して下さい)
おなまえ
タイトル
メッセージ   図表モード 手動改行 強制改行  
参照先−(入力禁止です)
暗証キー (英数字で8文字以内)
  プレビュー

- 以下のフォームから自分の投稿記事を修正・削除することができます -
処理 記事No 暗証キー