若 葉 亭
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タイトル 【戦法図鑑】173 ▽4一金型四間飛車[3]
投稿日: 2008/05/28(Wed) 15:08
投稿者千鳥銀

引き続き本章も▽4一金保留型四間飛車の解説です

「図1」

後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金 ・v金 ・v桂v香|一
| ・v玉v銀 ・ ・v飛 ・ ・ ・|二
| ・v歩v歩v歩v歩v銀v角v歩v歩|三
|v歩 ・ ・ ・ ・v歩v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 歩 ・|五
| 歩 ・ 歩 ・ 歩 ・ 歩 ・ ・|六
| ・ 歩 ・ 歩 銀 歩 ・ ・ 歩|七
| ・ 角 玉 ・ 金 銀 ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ 金 ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=23  ▲5七銀(68)  まで

「図1」は前章「図1」と同一局面、先手が▲5七銀左とした所です

「図1」から「図2」までの手順

▽5四歩    ▲4六歩    ▽3二金    ▲6八金上  ▽6四歩    ▲3七銀
▽7四歩    ▲2六銀    ▽6三銀    ▲3五歩    ▽7二飛    ▲3四歩
▽同 銀    ▲3八飛    ▽4三銀    ▲6六銀    ▽6五歩    ▲7七銀
▽7五歩    ▲同 歩    ▽6四銀    ▲3五銀    ▽7五銀    ▲9七角
▽7六歩    ▲8八銀    ▽9五歩    ▲3四銀    ▽同 銀    ▲同 飛
▽9六歩    ▲7五角    ▽同 飛    ▲3三飛成  ▽同 桂    ▲6四角
▽7三飛打 ▲7五角    ▽同 飛    ▲6四銀

「図2」

後手の持駒:角二 銀 歩二 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金 ・ ・ ・ ・v香|一
| ・v玉 ・ ・ ・ ・v金 ・ ・|二
| ・v歩 ・ ・ ・ ・v桂v歩v歩|三
| ・ ・ ・ 銀v歩v歩 ・ ・ ・|四
| ・ ・v飛v歩 ・ ・ ・ 歩 ・|五
|v歩 ・v歩 ・ 歩 歩 ・ ・ ・|六
| ・ 歩 ・ 歩 ・ ・ ・ ・ 歩|七
| ・ 銀 玉 金 金 ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:飛 銀 歩二 
手数=63  ▲6四銀打  まで

▲4五歩で角交換を狙う早仕掛けに対しても、▽4一金保留型は▲4六歩の瞬間に
▽3二金と上がり完全に封じる事がが出来るのです
これには▲6八金直(上)と締めて後手に一手指させての棒銀が有力策の1つです
一手待つ理由は163章〜170章を参照して下さい
この形での棒銀に対して▽6三銀から▽7ニ飛と敵玉頭を狙う袖飛車(そでびしゃ)が
大山十五世名人の全盛時代から有る手段ですが、玉形が薄く現在では勝ち難い戦型と
されています ▽6四銀からの玉頭攻撃はは変化の一例で迫力が有りますが
以下「図2」では駒がバラバラで纏め難く後手不利な局面と言えます

「図1」から「図3」までの手順

▽5四歩    ▲4六歩    ▽3二金    ▲6八金上  ▽4一飛    ▲3七銀
▽5一飛    ▲3八飛    ▽4二金    ▲3五歩    ▽同 歩    ▲2六銀
▽4五歩    ▲3五銀    ▽8八角成  ▲同 玉    ▽5五歩    ▲同 歩
▽2七角  ▲3七飛    ▽4九角成

「図3」

後手の持駒:歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金v飛 ・ ・v桂v香|一
| ・v玉v銀 ・ ・v金 ・ ・ ・|二
| ・v歩v歩v歩 ・v銀 ・v歩v歩|三
|v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ 歩v歩 銀 歩 ・|五
| 歩 ・ 歩 ・ ・ 歩 ・ ・ ・|六
| ・ 歩 ・ 歩 銀 ・ 飛 ・ 歩|七
| ・ 玉 ・ 金 金 ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・v馬 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 歩二 
手数=44  ▽4九角成(27)  まで

先手の▲6八金直(上)に▽6四歩と突かず、▽4一飛と待機して▲3七銀を見てから▽5一飛と
中飛車に振る手段が有ります これに先手が▲3八飛から▲3五歩と突き捨てて▲2六銀と言う
手順で棒銀に出ますが、これは中飛車側に63章で御紹介した▽4五歩からの大捌きが有るので
それを避けた工夫です しかしそれでも▽4ニ金と先手の飛車筋から金を外して▽4五歩と捌き
以下「図3」まで後手優勢の局面となります 手順中▲3五銀のところ▲3三角成とすると後に
▽2五桂と飛ばれる筋が生じて更に先手不利となります

「図2」から「図4」までの手順

▽5四歩    ▲4六歩    ▽3二金    ▲6八金上  ▽4一飛    ▲3八飛
▽4五歩    ▲同 歩    ▽8八角成  ▲同 玉    ▽3三桂    ▲4七銀

「図4」

後手の持駒:角 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金 ・v飛 ・ ・v香|一
| ・v玉v銀 ・ ・ ・v金 ・ ・|二
| ・v歩v歩v歩 ・v銀v桂v歩v歩|三
|v歩 ・ ・ ・v歩 ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ 歩 ・ 歩 ・|五
| 歩 ・ 歩 ・ 歩 ・ 歩 ・ ・|六
| ・ 歩 ・ 歩 銀 銀 ・ ・ 歩|七
| ・ 玉 ・ 金 金 ・ 飛 ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 歩 
手数=35  ▲4七銀(48)  まで

「図3」までの▽4一飛待機策には、じっと▲3八飛としておく手も有ります これに対して
▽4五歩と捌きに出るのは、先手の金銀4枚の守備力が強く無理筋となります 「図4」で
「図3」までと同様に▽2七角と打つのは▲2八飛 ▽4一角成に▲4八銀とされて次に▲5一金と
馬を殺される手が受からず後手不利となります また▽4五桂とする手も▲4八銀と、かわされて
次に▲4六歩と桂を殺される手が受かりません 

この▽5四歩に▲4六歩の変化は力戦型の将棋になる事が多く、互いに工夫が必要になって来ますし
かなり難解な将棋になる戦型と言えます また後手が中飛車に移行する事も多い形ですが四間飛車の
解説からは外れるので此処までとします 次章では「図1」から▽5四歩以外の手に先手が▲4五歩
早仕掛けを狙った場合の変化を解説致します


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