若 葉 亭
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タイトル 【戦法図鑑】177 対四間飛車5筋位取り[3]
投稿日: 2008/06/02(Mon) 14:35
投稿者千鳥銀

本章では5筋位取りの主流戦型と言える形を御紹介します

「図1」までの手順

▲7六歩    ▽3四歩    ▲2六歩    ▽4四歩    ▲4八銀    ▽4二飛
▲6八玉    ▽9四歩    ▲9六歩    ▽7二銀    ▲7八玉    ▽3二銀
▲5六歩    ▽6二玉    ▲5八金右  ▽7一玉    ▲5七銀    ▽5二金左
▲2五歩    ▽3三角    ▲5五歩    ▽4三銀    ▲5六銀    ▽6四歩
▲6八銀    ▽8二玉    ▲6六歩

「図1」

後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金 ・ ・ ・v桂v香|一
| ・v玉v銀 ・v金v飛 ・ ・ ・|二
| ・v歩v歩 ・v歩v銀v角v歩v歩|三
|v歩 ・ ・v歩 ・v歩v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ 歩 ・ ・ 歩 ・|五
| 歩 ・ 歩 歩 銀 ・ ・ ・ ・|六
| ・ 歩 ・ ・ ・ 歩 歩 ・ 歩|七
| ・ 角 玉 銀 金 ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ 金 ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=27  ▲6六歩(67)  まで

右の銀を繰り出して行き、玉側に勢力を張って行くのが5筋位取りの主流作戦で
この形の場合は序盤で▲3六歩と突かないようにするのが、居飛車側の注意点です
玉側の整備を急ぐ必要が有るのと右翼が薄いので、狙われる恐れが有るからです
また四間飛車側は「図1」までの手順中で▲5六銀に▽6四歩と突くのが要となり
この手で先に▽8ニ玉とすると▲6六歩と突かれ、そこで▽6四歩だと▲6五歩
▽同歩 ▲同銀で損となります また▽6四歩と突かず▲6五歩と6筋の位まで
取られると作戦負けになる可能性が高くなります

「図1」から「図2までの手順

▽6三金    ▲6五歩    ▽同 歩    ▲同 銀    ▽6四歩    ▲5六銀    
▽7四歩    ▲6七金    ▽8四歩    ▲5七銀    ▽8三銀    ▲6八金上
▽7二金    ▲6六銀

「図2」

後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・v玉v金 ・ ・v飛 ・ ・ ・|二
| ・v銀 ・v金v歩v銀v角v歩v歩|三
|v歩v歩v歩v歩 ・v歩v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ 歩 ・ ・ 歩 ・|五
| 歩 ・ 歩 銀 銀 ・ ・ ・ ・|六
| ・ 歩 ・ 金 ・ 歩 歩 ・ 歩|七
| ・ 角 玉 金 ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩 
手数=41  ▲6六銀(57)  まで

先手は6筋の歩を交換して金銀を盛り上げて行きます 後手も高美濃から銀冠へと
駒組みを整備して「図2」となった局面は、まだ優劣を言う段階では無いですが
一歩を手にして中央を制圧した先手に不満は無い局面です この形の5筋位取りは
狙いが漠然とした戦型で、普通に指し進めても一気に悪くなる事は少ないですが
あまり相手の出方に無関心でも、いつの間にか形勢を損じている場合が有ります

「図1」から「図3」までの手順

▽6三金    ▲6五歩    ▽同 歩    ▲同 銀    ▽6四歩    ▲5六銀
▽3五歩    ▲6七金    ▽3二飛    ▲1六歩    ▽5一角    ▲2六飛
▽3四飛    ▲5七銀    ▽3三桂    ▲4六歩    ▽7四歩    ▲6八金上
▽6二角    ▲6六銀    ▽3六歩    ▲同 歩    ▽4五歩    ▲同 歩
▽5四歩

「図3」

後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金 ・ ・ ・ ・v香|一
| ・v玉v銀v角 ・ ・ ・ ・ ・|二
| ・v歩 ・v金 ・v銀v桂v歩v歩|三
|v歩 ・v歩v歩v歩 ・v飛 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ 歩 歩 ・ 歩 ・|五
| 歩 ・ 歩 銀 銀 ・ 歩 飛 歩|六
| ・ 歩 ・ 金 ・ ・ ・ ・ ・|七
| ・ 角 玉 金 ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩三 
手数=52  ▽5四歩(53)  まで

先手が3筋の歩を突かないので、当然▽3五歩から石田流に行く手は有力手段です
先手が、かまわず「図2」と同様に駒組みを進め、無条件でこれを許すのは流石に
形勢を損じる事になります 「図3」までは代表的な一例ですが既に後手勝勢と
言っても過言では無い局面です

「図1」から「図4」までの手順

▽6三金    ▲6五歩    ▽同 歩    ▲同 銀    ▽6四歩    ▲5六銀
▽3五歩    ▲5七銀    ▽3二飛    ▲1六歩    ▽5一角    ▲2六飛
▽7四歩    ▲6七金    ▽1四歩    ▲6八金上  ▽3四銀    ▲4六銀
▽8四角    ▲5四歩    ▽同 金    ▲5五歩    ▽6五金    ▲5四歩
▽5六金    ▲同 金    ▽5四歩    ▲4四角    ▽3三桂    ▲5七銀
▽2五銀    ▲2八飛

「図4」

後手の持駒:銀 歩三 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金 ・ ・ ・ ・v香|一
| ・v玉v銀 ・ ・ ・v飛 ・ ・|二
| ・v歩 ・ ・ ・ ・v桂v歩 ・|三
|v歩v角v歩v歩v歩 角 ・ ・v歩|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩v銀 ・|五
| 歩 ・ 歩 ・ 金 ・ ・ ・ 歩|六
| ・ 歩 ・ ・ 銀 歩 歩 ・ ・|七
| ・ ・ 玉 金 ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:金 歩 
手数=59  ▲2八飛(26)  まで

後手が石田流に組み替えようと▽3四飛とする手を、▲4六銀から▲7九角または
▲4六銀から▲3六歩 ▽同歩 ▲3五歩を常に見せてこれを阻止しながら進めます
石田流に組めない後手は▽3四銀と方針変更しますが、この形ならば一気に捌かれる
心配は無くなります 「図4」までは後手が何とか捌こうとした進行例ですが
先手優勢の局面です 手順中の▲5四歩突き捨ても5筋位取りには常に有る手筋で
特にこの形では5,6筋両方に歩が打てるので攻防共に行かせる形となります
やはりこの戦型でも6筋の歩を無条件で交換させるのは損と言えます 次章では後手の
反発手段を解説します


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