若 葉 亭
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タイトル 【戦法図鑑】29 相掛り▽1五歩突き越し型
投稿日: 2005/03/03(Thu) 15:28
投稿者千鳥銀

27章で触れた 相掛りの先手浮き飛車型で、後手が先手の▲1六歩に
▽1四歩と受けなかった場合の急戦型戦法を御紹介します

「図1」までの手順

▲2六歩    ▽8四歩    ▲2五歩    ▽8五歩    ▲7八金    ▽3二金
▲2四歩    ▽同 歩    ▲同 飛    ▽2三歩    ▲2六飛    ▽7二銀
▲1六歩    ▽3四歩    ▲1五歩    ▽6四歩    ▲3八銀    ▽6三銀
▲7六歩    ▽8六歩    ▲同 歩    ▽同 飛    ▲8七歩    ▽8二飛

「図1」
後手の持駒:歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金v玉 ・v銀v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v金v角 ・|二
|v歩 ・v歩v銀v歩v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・v歩 ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 歩|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ 飛 ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 歩 ・ ・|七
| ・ 角 金 ・ ・ ・ 銀 ・ ・|八
| 香 桂 銀 ・ 玉 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩 
手数=24  ▽8二飛(86)  まで

▲1六歩に後手が端を受けずに▽3四歩と突いてきた場合 ▲3六飛から
縦歩取りに行くのは ▲1六歩が全くの無駄手になってしまい損です
▲1五歩と突き越し 後手の飛車先交換にも普通に▲8七歩と打ち
ひねり飛車にはせず 別の戦型を目指した方が得なのです

「図1」から「図2」までの手順

▲3六歩    ▽4二玉    ▲3七桂    ▽5四銀  ▲5八玉  ▽5二金

「図2」
後手の持駒:歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・ ・v銀v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・v金v玉v金v角 ・|二
|v歩 ・v歩 ・v歩v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・v歩v銀 ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 歩|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ 歩 飛 ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 桂 ・ ・|七
| ・ 角 金 ・ 玉 ・ 銀 ・ ・|八
| 香 桂 銀 ・ ・ 金 ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩 
手数=30  ▽5二金(61)  まで

▲3六歩から▲3七桂と桂を活用して すばやく攻撃態勢を整えます
後手も▽4二玉から▽5四銀と繰り出してきます この▽5四銀と
5筋の歩の上に銀が上がる形を”腰掛け銀”と言います
▲5八玉は▲6八玉も有って難しい所ですが 超急戦を狙う場言は
どこからも角筋で直接に王手が掛からない▲5八玉が良いようです
後手も▽5二金と締まり「図2」となります

「図2」から「図3」までの手順

▲3五歩    ▽同 歩    ▲1四歩    ▽同 歩    ▲1三歩    ▽同 香
▲2五桂    ▽8八角成  ▲同 銀    ▽2二銀    ▲1三桂成  ▽同 桂
▲3四香    ▽3三桂    ▲1四香    ▽1二歩    ▲2一角    ▽1一銀
▲1三香成  ▽同 歩    ▲3二角成  ▽同 玉    ▲2五桂    ▽2二銀
▲3三桂成  ▽同 銀    ▲同香成    ▽同 玉    ▲3四歩

「図3」
後手の持駒:角二 桂 香二 歩三 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|一
| ・v飛 ・ ・v金 ・ ・ ・ ・|二
|v歩 ・v歩 ・v歩v歩v玉v歩v歩|三
| ・ ・ ・v歩v銀 ・ 歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ 飛 ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 ・ ・ ・|七
| ・ 銀 金 ・ 玉 ・ 銀 ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 金 ・ ・ ・|九
+---------------------------+
先手の持駒:金 銀 桂 
手数=59  ▲3四歩打  まで

まず▲3五歩と突き捨て、次に▲1四歩 ▽同歩 ▲1三歩打 ▽同香として
▲2五桂と跳ねる これがこの形の速攻手段です もし後手が▽1四歩と
受けている場合は▲1五歩 ▽同歩と言う形なので▲2五桂の時に▽1四香と
逃げられてしまい この攻めは無理筋となるのです

以下は変化の一例で「図3」では先手の勝ちとなっています
最終手の▲3四歩打に▽同玉なら▲4六桂打 下に下がるのは▲3三銀打で
また▽4四玉と逃げるのは▲2三飛成で 後は平凡に追いかければ
いずれも寄り筋(玉を追い詰める事が出来る形)です
もちろん他に多数変化が有りますが▲3五歩からの攻め筋は意外に受けにくく
実戦では攻めている方が勝ちやすい形ではないかと思います

因みに「図3」の局面まで来ると ▲5八玉と上がった訳が分かると思います 
もし居玉ですと 途中で▽1五角の準王手飛車取りになってしまうのです

以上のような理由で 相掛り型での▲1六歩に後手も▽1四歩と受ける方が
安全と言う事になるのです ▲3五歩の突き捨ては非常に重要な手筋なので
良く御記憶下さい


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