前章に続き先手の藤井システムの攻防をご紹介します。
「図1」
後手の持駒:角
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・ ・v銀v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v金v玉 ・|二
|v歩 ・v歩v歩v銀v金 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・v歩 ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ 歩 ・ 桂 ・ ・ 歩|五
| ・ ・ 歩 ・ 銀 歩 歩 ・ ・|六
| 歩 歩 桂 ・ 歩 ・ ・ 歩 ・|七
| ・ ・ ・ 飛 金 ・ 銀 ・ ・|八
| 香 ・ ・ ・ 玉 金 ・ ・ 香|九
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先手の持駒:角 歩
手数=33 ▲7七同桂 まで
「図1」は前章「図4」と同一局面、▲7七同桂と角を取った所です。
「図1」から「図2」までの手順
▽4四銀 ▲6四歩 ▽8六歩 ▲6三歩成 ▽8七歩成 ▲5三と
▽7七と ▲6三飛成 ▽5三銀 ▲同桂成 ▽同 金 ▲同 龍
▽4七歩 ▲8三歩 ▽同 飛 ▲8四歩 ▽同 飛 ▲6六角
▽5五桂 ▲8四角 ▽6七桂打 ▲同 銀 ▽同 と
「図2」
後手の持駒:角 銀 歩三
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・ ・v銀v桂v香|一
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v金v玉 ・|二
|v歩 ・v歩 ・ 龍 ・ ・v歩v歩|三
| ・ 角 ・ ・v歩 ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・v桂 ・ ・ ・ 歩|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ 歩 歩 ・ ・|六
| 歩 ・ ・vと 歩v歩 ・ 歩 ・|七
| ・ ・ ・ ・ 金 ・ 銀 ・ ・|八
| 香 ・ ・ ・ 玉 金 ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:飛 金 銀 桂
手数=56 △6七同と まで
▽4四銀と5三の銀取りをかわして動いた瞬間先手が▲6四歩と捌きに
出ますがかまわず後手も▽8六歩と突き、激しい攻め合いになります。
5三の応酬で▲同龍の時に▽4七歩として後手が有利と言われていた
局面になります。この手に▲8三歩から▲6六角と王手飛車取りを
掛けますが以下「図2」まで逆に▽8六角の王手龍取りのお返しも
生じていて確かに後手有利となります。しかし。
「図1」から「図3」までの手順
▽4四銀 ▲6四歩 ▽8六歩 ▲6三歩成 ▽8七歩成 ▲5三と
▽7七と ▲6三飛成 ▽5三銀 ▲同桂成 ▽同 金 ▲同 龍
▽4七歩 ▲8三歩 ▽同 飛 ▲8六歩 ▽同 飛 ▲4七銀引
「図3」
後手の持駒:角 桂二 歩三
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・ ・v銀v桂v香|一
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v金v玉 ・|二
|v歩 ・v歩 ・ 龍 ・ ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・v歩 ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 歩|五
| ・v飛 歩 ・ ・ 歩 歩 ・ ・|六
| 歩 ・vと ・ 歩 銀 ・ 歩 ・|七
| ・ ・ ・ ・ 金 ・ 銀 ・ ・|八
| 香 ・ ・ ・ 玉 金 ・ ・ 香|九
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先手の持駒:角 金 銀 歩
手数=51 ▲4七銀引 まで
「図1」から同一手順で45手目に▽4七歩と打たれた時に▲8三歩と叩き
飛車の守備を二段目から外した後に▲8六歩と打つのが妙手で、これを▽同飛と
取らせて▲4七銀と歩を払われると4八から玉を囲いに入る手が有り先手が
指し易い局面に変わるのです。
「図1」から「図4」までの手順
▽8六歩 ▲5三桂成 ▽同 金 ▲7一角 ▽8七歩成 ▲8二角成
▽7七と ▲6六飛 ▽7四桂 ▲6九飛 ▽7八と ▲6七飛
▽7七と ▲同 飛 ▽8六角 ▲4八玉 ▽7七角成 ▲7一馬
▽4三金寄 ▲3九玉
「図4」
後手の持駒:飛 桂 歩
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 馬 ・ ・ ・v銀v桂v香|一
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v金v玉 ・|二
|v歩 ・v歩v歩 ・v金 ・v歩v歩|三
| ・ ・v桂 ・v歩 ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ 歩|五
| ・ ・ 歩 ・ 銀 歩 歩 ・ ・|六
| 歩 ・v馬 ・ 歩 ・ ・ 歩 ・|七
| ・ ・ ・ ・ 金 ・ 銀 ・ ・|八
| 香 ・ ・ ・ ・ 金 玉 ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:飛 銀 歩二
手数=53 ▲3九玉 まで
銀取りに▽4四銀と逃げず▽8六歩と突く手も有り、銀が5三に居ては
▲6四歩から突破する手が無いので▲5三桂成から▲7一角と攻めます。
後手も▽8七歩成と、お互いに強く応酬しますが「図4」まで形勢不明で
これからの将棋となります。この他にも▽4五歩と突く前に▽8六歩と
突き捨てるなど変化は有りますが、いずれも難解な将棋となります。