若 葉 亭
[トップに戻る] [記事リスト] [新着記事] [ワード検索] [過去ログ] [管理用]

タイトル 【戦法図鑑】79 ゴキゲン中飛車 浮き飛車型
投稿日: 2005/03/03(Thu) 18:04
投稿者千鳥銀

77、78章では先手が7手目▲4八銀とした場合の変化を御紹介しました
本章では7手目▲7八金とした場合の攻防となります

「図1」までの手順

▲7六歩    ▽3四歩    ▲2六歩    ▽5四歩    ▲2五歩    ▽5二飛
▲7八金    ▽6二玉    ▲4八銀    ▽7二玉    ▲6九玉    ▽5五歩
▲2四歩    ▽同 歩    ▲同 飛    ▽3二金

「図1」
後手の持駒:歩 
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金 ・ ・v銀v桂v香|一
| ・ ・v玉 ・v飛 ・v金v角 ・|二
|v歩v歩v歩v歩 ・v歩 ・ ・v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 飛 ・|四
| ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|七
| ・ 角 金 ・ ・ 銀 ・ ・ ・|八
| 香 桂 銀 玉 ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩 
手数=16  ▽3二金(41)  まで

▲7八金に▽5五歩としても▲2四歩は成立するので▽6二玉とします
この手に▲2四歩と行くのが危険なのは75章で解説した通りです
▽7二玉と玉を移動してから▽5五歩とします この瞬間に▲2四歩と
飛車先を交換に来ますが、ここで▽5六歩は当然有効では無いので
普通に▽3二金と守ります

「図1」から「図2」までの手順

▲2八飛    ▽5六歩  ▲同 歩    ▽同 飛    ▲6六歩    ▽2七歩
▲同 飛    ▽2六歩  ▲2八飛    ▽6六飛    ▲同 角    ▽同 角
▲7七桂    ▽2七角  ▲5九金    ▽4四角

「図2」
後手の持駒:歩 
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金 ・ ・v銀v桂v香|一
| ・ ・v玉 ・ ・ ・v金 ・ ・|二
|v歩v歩v歩v歩 ・v歩 ・ ・v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・v角v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・v歩 ・|六
| 歩 歩 桂 ・ ・ 歩 歩v角 歩|七
| ・ ・ 金 ・ ・ 銀 ・ 飛 ・|八
| 香 ・ 銀 玉 金 ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:飛 歩三 
手数=32  ▽4四角(66)  まで

「図1」では▲2八飛と引くのが自然に見えますが 穏やかに▽2三歩とは
打ってくれず ▽5六歩と突かれ▲同歩 ▽同飛に局面を納めようと▲6六歩
としても▽2七歩から飛車を押え、以下「図2」まで後手優勢となります
次に▽5四角成が鉄壁となりますし 後手陣に飛車を打ち込む隙も有りません
2八に引いた飛車が、かえって攻撃目標になってしまったのです

「図1」から「図3」までの手順

▲6八銀    ▽3五歩  ▲2八飛    ▽2三歩    ▲6六歩  ▽5四飛
▲4六歩    ▽2四飛  ▲2五歩    ▽3四飛    ▲4七銀

「図3」
後手の持駒:なし
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金 ・ ・v銀v桂v香|一
| ・ ・v玉 ・ ・ ・v金v角 ・|二
|v歩v歩v歩v歩 ・v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v飛 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・v歩 ・v歩 歩 ・|五
| ・ ・ 歩 歩 ・ 歩 ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ ・ 歩 銀 歩 ・ 歩|七
| ・ 角 金 銀 ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ 玉 ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=27  ▲4七銀(48)  まで

▲6八銀と中央を固めて前述の筋を消してから▲2八飛と引きます
これには▽3五歩から飛車を5四、2四、3四と捌く手が有力です
先手の▲7八金は、横から攻められる事が多い振り飛車戦では良い形とは
言えない為、玉が8八に入るような囲いが出来る前に捌いてしまうと
言う策が考えられるからです
手順中▽2四飛に▲同飛と飛車交換をするのが拙いのは言うまでも無く
飛車先を切った歩を、▲2五歩と打たせる事が出来ます

ここで玉の囲いについて解説しておきます 今までいろいろな戦型を見て
頂きましたが 居飛車は角の頭に敵の飛車先の歩が伸びてくるので
▲7八金として守る手が良い形となりますが 振り飛車の場合は7八に
玉を持って行くのが駒組みの手順としては安全となるのです

そう言う意味で7手目に▲7八金とする手は ゴキゲン中飛車の序盤での
角交換からの速攻を押える事は出来ますが 飛車交換などの大捌きには
より以上に弱いと言えるのです
「図3」からは変化は多岐に渡りますが 5筋を押えているので
石田流や、ひねり飛車と比べて見ても後手側の手段が多く 逆に先手側は 
動きを制限されて、この形は先手の方が気を使う事になると言えるでしょう


- 関連一覧ツリー (▼ をクリックするとツリー全体を一括表示します)

- 返信フォーム (この記事に返信する場合は下記フォームから投稿して下さい)
おなまえ
タイトル
メッセージ   図表モード 手動改行 強制改行  
参照先−(入力禁止です)
暗証キー (英数字で8文字以内)
  プレビュー

- 以下のフォームから自分の投稿記事を修正・削除することができます -
処理 記事No 暗証キー