若 葉 亭
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タイトル 【戦法図鑑】89 角換り棒銀戦法[1]
投稿日: 2005/03/03(Thu) 18:21
投稿者千鳥銀

まず角換り戦法の手始めとして棒銀戦法の解説から行って見たいと思います

「図1」
後手の持駒:角 
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金v玉 ・ ・v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v金 ・ ・|二
|v歩 ・v歩v歩v歩v歩v銀v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ 歩 ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 銀 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|七
| ・ ・ 金 ・ ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ ・ 玉 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 
手数=14  ▽3三銀(22)  まで

「図1」は(角換りパターン1)です

「図1」から「図2」までの手順

▲3八銀    ▽7二銀    ▲2七銀    ▽6四歩    ▲2六銀    ▽1四歩
▲1六歩    ▽6三銀    ▲1五歩    ▽同 歩    ▲同 銀    ▽同 香
▲同 香    ▽1三歩    ▲1二歩    ▽2二銀    ▲1一歩成  ▽同 銀
▲8四香    ▽同 飛    ▲6六角

「図2」
後手の持駒:角 銀 香 歩 
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金v玉 ・ ・v桂v銀|一
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v金 ・ ・|二
|v歩 ・v歩v銀v歩v歩 ・v歩v歩|三
| ・v飛 ・v歩 ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ 歩 香|五
| ・ ・ 歩 角 ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 銀 歩 歩 歩 歩 ・ ・|七
| ・ ・ 金 ・ ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ ・ 玉 金 ・ 桂 ・|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=35  ▲6六角打  まで

「図1」の(角換りパターン1)から「図2」までは途中変化は有りますが
角換り棒銀の最も基本となる定跡です ▽1四歩と突き先手の▲1五銀を
拒否した手に▲1六歩から端攻めに出るのは12章でも解説した棒銀の
常套手段で、その後の▲1二歩も広く応用の利く手筋です 以下▲6六角まで
先手が勝勢となります 棒銀に腰掛け銀模様の▽6三銀は得策では無いのです

「図1」から「図3」までの手順

▲3八銀    ▽7二銀    ▲2七銀    ▽7四歩    ▲2六銀    ▽1四歩
▲1六歩    ▽7三銀    ▲1五歩    ▽同 歩    ▲同 銀    ▽同 香
▲同 香

「図3」
後手の持駒:角 銀 歩 
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金v玉 ・ ・v桂 ・|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v金 ・ ・|二
|v歩 ・v銀v歩v歩v歩v銀v歩 ・|三
| ・ ・v歩 ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ 歩 香|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 銀 歩 歩 歩 歩 ・ ・|七
| ・ ・ 金 ・ ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ ・ 玉 金 ・ 桂 ・|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 香 歩 
手数=27  ▲同 香(19)  まで

「図3」は先手の棒銀に、後手が▽7三銀と早繰り銀模様に来たのに対し
「図2」までと同様▲1五歩と端攻めに出て、以下銀香交換となった局面です
ここから後手には▽1三歩と▽1六歩の2つの手段が有ります

「図3」から「図4」までの手順

▽1三歩    ▲1二歩    ▽2二銀    ▲1一歩成  ▽同 銀    ▲8四香
▽同 飛    ▲6六角    ▽2二銀    ▲8四角    ▽同 銀    ▲8二飛
▽6二角    ▲8一飛成  ▽7二銀    ▲9一龍    ▽6四角    ▲8二香
▽7三角上

「図4」
後手の持駒:香 歩 
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| 龍 ・ ・v金v玉 ・ ・v桂 ・|一
| ・ 香v銀 ・ ・ ・v金v銀 ・|二
|v歩 ・v角v歩v歩v歩 ・v歩v歩|三
| ・v銀v歩v角 ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ 歩 香|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 銀 歩 歩 歩 歩 ・ ・|七
| ・ ・ 金 ・ ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ ・ 玉 金 ・ 桂 ・|九
+---------------------------+
先手の持駒:桂 
手数=46  ▽7三角(62)  まで

▽1三歩に「図2」までと同じように▲1二歩から▲8四香と攻めますが
今度は後手陣に隙が無く「図4」では次に▽8二角で香を取って飛車を
殺す手と▽3七角成 ▲同桂 ▽同角成 ▲4八飛 ▽3六桂と攻め込む手の
両方の狙いが有り、後手が有利な局面です 7三の銀が8四に利いている為に
▽6三銀型に対する定跡手順は無理筋となるのです
▽1三歩には▲1九香と打ってから▲6八玉として端攻めの機会を窺うなどと
言った展開になるでしょうが、いずれにしても難解な将棋となります


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