若 葉 亭
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タイトル 【戦法図鑑】90 角換り棒銀戦法[2]
投稿日: 2005/03/03(Thu) 18:22
投稿者千鳥銀

前章に引き続いて先手の棒銀に、後手が▽7三銀型で対抗する変化を
解説します

「図1」
後手の持駒:角 銀 歩 
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金v玉 ・ ・v桂 ・|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v金 ・ ・|二
|v歩 ・v銀v歩v歩v歩v銀v歩 ・|三
| ・ ・v歩 ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ 歩 香|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 銀 歩 歩 歩 歩 ・ ・|七
| ・ ・ 金 ・ ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ ・ 玉 金 ・ 桂 ・|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 香 歩 
手数=27  ▲同 香(19)  まで

「図1」は前章「図3」と同一局面、先手が棒銀からの端攻めで銀香交換に
なった所です

「図1」から「図2」までの手順

▽1六歩    ▲1八歩    ▽4四銀    ▲2四歩    ▽1九角    ▲2七飛
▽2四歩    ▲同 飛    ▽2三銀    ▲2六飛    ▽3五銀    ▲5六飛
▽2八角成  ▲5三飛成  ▽5二歩    ▲5六龍    ▽2九馬    ▲2七香
▽6二玉    ▲6八玉    ▽2八馬    ▲2三香成  ▽同 金  ▲1二香成
▽3三桂

「図2」
後手の持駒:桂 香 
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金 ・ ・ ・ ・ ・|一
| ・v飛 ・v玉v歩 ・ ・ ・ 杏|二
|v歩 ・v銀v歩 ・v歩v桂v金 ・|三
| ・ ・v歩 ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・v銀 ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ 龍 ・ ・ ・v歩|六
| 歩 歩 銀 歩 歩 歩 歩 ・ ・|七
| ・ ・ 金 玉 ・ ・ ・v馬 歩|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 金 ・ ・ ・|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 銀 歩二 
手数=52  ▽3三桂(21)  まで

「図1」から後手側の、もう一つの手段がこの▽1六歩と垂らす手です
こちらの方が実戦例としては遥かに多い変化となります この手は次に
▽1七歩成から▽1九角打の狙いなので▲1八歩と受ける一手となり
以下「図2」までは途中に変化は多数有りますが、互いに手順を尽くして
指し進めた一例です しかし形勢は不明で以下も難解な将棋となるでしょう
手順中▽2八角成で▽4二玉なら▲3九金 ▽2八歩 ▲4八玉で後手が
困る事になります「図3」
しかし後手の▽7三銀型は、更に別の手段も選択する事が出来るのです

「図3」
後手の持駒:なし
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金 ・ ・ ・v桂 ・|一
| ・v飛 ・ ・ ・v玉v金 ・ ・|二
|v歩 ・v銀v歩v歩v歩 ・v銀 ・|三
| ・ ・v歩 ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・v銀 ・ 香|五
| ・ ・ 歩 ・ 飛 ・ ・ ・v歩|六
| 歩 歩 銀 歩 歩 歩 歩 ・ ・|七
| ・ ・ 金 ・ ・ 玉 ・v歩 歩|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ 金 桂v角|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 香 歩 
手数=43  ▲4八玉(59)  まで

「図4」までの手順

▲7六歩    ▽8四歩    ▲2六歩    ▽3二金    ▲2五歩    ▽8五歩
▲7七角    ▽3四歩    ▲8八銀    ▽7七角成  ▲同 銀    ▽2二銀
▲7八金    ▽3三銀    ▲3八銀    ▽7二銀    ▲2七銀    ▽7四歩
▲2六銀    ▽7三銀    ▲1五銀    ▽5四角    ▲3八角

「図4」
後手の持駒:なし
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金v玉 ・ ・v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v金 ・ ・|二
|v歩 ・v銀v歩v歩v歩v銀v歩v歩|三
| ・ ・v歩 ・v角 ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ 歩 銀|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 銀 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|七
| ・ ・ 金 ・ ・ ・ 角 飛 ・|八
| 香 桂 ・ ・ 玉 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=23  ▲3八角打  まで

先手の▲2六銀に▽1四歩と突かずに▽7三銀で、▲1五銀と出させてから
▽5四角と打つのが、後手側の別ルートの手段です この手は今までも似た
狙いの角打ちが出てきましたが、▲2四歩なら▽同歩 ▲同銀に▽2七歩と
打って飛車先を止める狙いです この手に対する▲3八角はそれまでに
▲2六飛や▲5八金または▲3六角など、いろいろな手が指された末に
発見された手で 5四の角と相殺するのが目的です
▽5四角は塚田正夫実力制第二代名人に、▲3八角は同じく升田幸三第四代
名人によって50年代に指された手です 正に時の最高棋士達によって
それぞれ生み出された名手と言えます 以下は次章で


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