若 葉 亭
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タイトル 【戦法図鑑】95 早繰り銀戦法[3]
投稿日: 2005/03/03(Thu) 18:30
投稿者千鳥銀

前章「図1」から▲9六歩と受ける変化を解説します

「図1」
後手の持駒:角
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金v玉 ・ ・v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v金 ・ ・|二
| ・ ・v銀v歩v歩v歩v銀v歩v歩|三
|v歩 ・v歩 ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ 歩 ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ 歩 ・ 歩|六
| 歩 歩 銀 歩 歩 歩 銀 ・ ・|七
| ・ ・ 金 ・ ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ ・ 玉 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:角
手数=22  ▽9四歩(93)  まで

「図1」は前章「図1」と同一局面、後手が▽9四歩と端を突いた所です

「図1」から「図2」までの手順

▲9六歩    ▽1四歩    ▲4六銀    ▽6四銀    ▲3五歩    ▽同 歩
▲同 銀    ▽5五銀    ▲2四歩    ▽同 銀    ▲同 銀    ▽同 歩

「図2」
後手の持駒:角 銀 歩二
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金v玉 ・ ・v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v金 ・ ・|二
| ・ ・ ・v歩v歩v歩 ・ ・ ・|三
|v歩 ・v歩 ・ ・ ・ ・v歩v歩|四
| ・v歩 ・ ・v銀 ・ ・ ・ ・|五
| 歩 ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ 歩|六
| ・ 歩 銀 歩 歩 歩 ・ ・ ・|七
| ・ ・ 金 ・ ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ ・ 玉 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 銀 歩
手数=34  ▽同 歩(23)  まで

▽9四歩に▲9六歩、そして後手も▽1四歩と突いて ▲4六銀 ▽6四銀と
互いに上がり87章「図2」の早繰り銀先後同型となります
これ以上待つ手は無いので▲3五歩と仕掛けます ▽同歩 ▲同銀に
▽8六歩からの継ぎ歩狙いは▲8四歩からの返し技が有って成立しないのは
前章で解説しました しかしここで後手に有力な対抗手が有ります
それが▽5五銀と右銀を中央に出る手ですが、一見ぼんやりとして狙いが
分からない手に見えます

「図2」から「図3」までの手順

▲5六歩    ▽同 銀    ▲4六角    ▽6四角    ▲同 角    ▽同 歩
▲6三角

「図3」
後手の持駒:角 銀 歩三
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金v玉 ・ ・v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v金 ・ ・|二
| ・ ・ ・ 角v歩v歩 ・ ・ ・|三
|v歩 ・v歩v歩 ・ ・ ・v歩v歩|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| 歩 ・ 歩 ・v銀 ・ ・ ・ 歩|六
| ・ 歩 銀 歩 ・ 歩 ・ ・ ・|七
| ・ ・ 金 ・ ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ ・ 玉 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:銀 歩
手数=41  ▲6三角打  まで

▲5六歩で銀を移動させてから▲4六角と打つのが、この形では有力です
▲5六歩では、▲同飛と2四の歩を取り返しに行くのが自然に見えますが
以下▽2三歩 ▲2八飛に▽4四銀と形良く引かれると、次に▽7三角と
言う厳しい反撃手段が有り、先手不利となります ▽4四銀で攻めの銀が
守りの銀に掏り変わる事になると言うのが▽5五銀の狙いだった訳です
▽6四角 ▲同角 ▽同歩に▲6三角と打った「図3」は形勢不明で
難解な局面と言えるでしょう

「図1」から「図4」までの手順

▲9六歩    ▽1四歩    ▲4六銀    ▽6四銀    ▲3五歩    ▽同 歩
▲同 銀    ▽5五銀    ▲6八玉    ▽6四角    ▲3七歩    ▽7三桂
▲2四歩    ▽同 歩    ▲同 銀    ▽同 銀    ▲同 飛    ▽2三歩
▲2六飛

「図4」
後手の持駒:銀 歩
 9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・v金v玉 ・ ・v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v金 ・ ・|二
| ・ ・v桂v歩v歩v歩 ・v歩 ・|三
|v歩 ・v歩v角 ・ ・ ・ ・v歩|四
| ・v歩 ・ ・v銀 ・ ・ ・ ・|五
| 歩 ・ 歩 ・ ・ ・ ・ 飛 歩|六
| ・ 歩 銀 歩 歩 歩 歩 ・ ・|七
| ・ ・ 金 玉 ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 銀 歩
手数=41  ▲2六飛(24)  まで

「図1」から後手の▽5五銀に▲6八玉とする手も有ります 今までの変化で
▲6八玉は危険だったのですが、▽5五銀で7筋の圧力が緩和された為
この局面では成立しています 以下「図4」までの局面も有力な手順ですが
これもまた形勢不明で、これからの将棋です

ここまで見て来たように先後同型早繰り銀は、先後共に充分闘えそうです
しかし87章でも述べたように今は指されていません その訳は次章で


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