タイトル | : マイナビ五番勝負第2局 |
投稿日 | : 2021/04/21(Wed) 16:50 |
投稿者 | : 丹善人 |
挑戦者伊藤沙恵が初タイトル奪取に向けて先勝した、マイナビ女子オープン五番勝負第2局は、 102手で後手の西山朋佳が1勝を返しました。 先手伊藤沙恵向かい飛車の出だしに、後手西山朋佳は石田流三間飛車。3筋での歩の交換の後、 飛車を4段目に下げ、後手が5四の歩を上げているので、先手は8筋で歩の交換。こちらも 飛車を4段目に下げます。先手は金無双に、後手は美濃に構えます。 先手が6・7筋のふを延ばすと後手は銀を中央に繰り出しますが、再び飛車の横利きが 止まったので、先手は7筋を突っかけます。また、突き合っている9筋でも先手から端の交換。 浮き駒の飛車を支えで端に優位を示して歩を延ばします。これに後手はようやく8二に玉を 上げて端を守ります。 後手が銀を上げて攻撃に入りながら飛車の横利きを通すと、先手は銀を上げて銀の攻めを 阻止。しかし後手は交換した香車を貼って中央からの攻めに入ります。銀交換で守りの銀を 消して、一気に突入。角桂香が効果的に利いています。しかし先手が受けると、一気の 攻めは難しいと、いったん引いて自玉の受けに戻します。 攻守交代、今度は先手が攻める番。しかし受けながらも攻めを継続する後手。 先手が飛車の転換で成り込みを見せると、後手は角交換に持ち込み、使いづらい角を 手持ちにしました。 先手伊藤沙恵も飛車成りとしましたが、後手西山朋佳はさっそくに角の打ち込み。 壁銀となっている先手玉に襲いかかります。必死に守ろうとする先手は銀を引いて 壁銀を解消。しかし攻める後手は飛車切りで角を得て、金銀交換で先手玉の守り駒を 取り去り、一気の寄せを目指します。 端攻めを行う先手でしたが。これはあきらかな形作り。駒を足しながらの後手の攻めに 打つ手もなく、投了と追い込まれてしまいました。 【第14期マイナビ女子オープン五番勝負】 伊藤 沙恵 ● ○ 西山 朋佳 +------+------------------+--------+--------+--------+--------+--------+ | | 氏 名 | 第1局 | 第2局 | 第3局 | 第4局 | 第5局 | +------+------------------+--------+--------+--------+--------+--------+ |女王 |西山 朋佳女流三冠| 先● | ○ | 先 | | | +------+------------------+--------+--------+--------+--------+--------+ |挑戦者|伊藤 沙恵女流三段| ○ | 先● | | 先 | | +------+------------------+--------+--------+--------+--------+--------+ | | |152手|102手| 手| 手| 手| +------+------------------+--------+--------+--------+--------+--------+ 第1局 4月 6日(火) 神奈川県秦野市「元湯 陣屋」 第2局 4月21日(水) 山梨県甲府市「常磐ホテル」 第3局 5月15日(土) 神奈川県藤沢市「時宗総本山 遊行寺」 第4局 5月25日(火) 東京都渋谷区「東京・将棋会館」 第5局 6月 1日(火) 東京都渋谷区「東京・将棋会館」 ÷ 丹善人 ÷