タイトル | : 女流王座戦二次予選、岩根忍VS上田初美 |
投稿日 | : 2021/05/28(Fri) 17:49 |
投稿者 | : 丹善人 |
リコー杯女流王座戦二次予選、岩根忍VS上田初美の対局は、98手で後手の 上田初美が勝ち本戦出場を決めました。 機材の故障で30分開始が遅れた本局、先手岩根忍、後手上田初美、相居飛車の 出だし。お互い飛車先の歩を伸ばして、両者角を3段目に上げます。先手は 居玉のまま、後手は美濃に組みます。 互いに腰掛け銀としたところで後手から7筋で開戦。先手も3次の歩を突っかけて 応戦。7筋の歩の交換で、前に出た先手銀を狙って、後手が飛車を回しますが、 先手は歩を貼って阻止。ならば、後手は飛車を6筋に回します。 先手は3筋2筋と歩を伸ばし、2筋での歩の交換で飛車が出ると、後手はすんなりと 2二歩で抑えて、下がった飛車に、後手は銀を上げて受けます。先手は飛車を8筋に回し、 これを歩貼りで後手が受けます。 長考の末、後手上田初美は角切りを決行。しかしこれ以上の攻めはなく、とりあえず、 楔を打ち込んだ形となりました。 後手上田初美は先手の飛車を追いながら、自分の飛車を使おうというところ。追われた 先手岩根忍は、飛車を中央に回して、そこから攻めかかろうとします。 後手は飛車取りの歩打ちに先手も逆襲の準王手飛車の角貼り。これを歩で遮る後手。 これを銀で食えば先手玉が詰んでしまうので、先手は飛車捨てに出ます。 後手はとりあえず王手の筋だけは危ないので、玉逃げを優先。先手飛車はとりあえず 避難しますが、ここで読み切ったのか、後手は飛車切りを決行。そして飛車攻め。 飛車は逃げられないので、後手は飛車銀交換を選択。飛車を取らせている間に後手の 角の利きを止めますが、それでも後手の攻撃はやみません。 後手は先手玉の上部脱出をとりあえず阻止。先手は後手の手が止まったチャンスに 後手玉に詰めろをかけます。後手は先手の攻めの要の角を取り去って、詰めろを 消してから、馬の活用を図ります。先手も駒を補充。後手は挟撃態勢を築いて 先手玉を追い詰めます。しっかり時間を取って、とうとう先手玉を挟み込んで 追い詰めました。 【第11期リコー杯女流王座戦二次予選】女流王座:西山 朋佳 本戦シード:(前期女流王座、前期ベスト4) 里見 香奈女流四冠 伊藤 沙恵女流三段 山根ことみ女流三段 加藤 桃子女流三段 本戦出場決定 ・上田 初美女流四段 ・ ・塚田恵梨花女流初段 ・ ・ ・加藤結李愛女流初段 岩根 忍 ● ○ 上田 初美 98手 上田 初美女流四段---+ +-上田 初美女流四段 岩根 忍 女流三段---+ ÷ 丹善人 ÷