タイトル | : 女流王座戦本戦準決勝、伊藤沙恵VS山口恵梨子 |
投稿日 | : 2021/09/06(Mon) 15:30 |
投稿者 | : 丹善人 |
リコー杯女流王座戦本戦準決勝、伊藤沙恵VS山口恵梨子の対局は、137手で、先手の 伊藤沙恵が勝ち、挑戦者決定戦に駒を進めました。 先手伊藤沙恵、後手山口恵梨子、相居飛車の出だし。駒がぶつかる前に両者とも金銀を 上げて、陣形を決め、先手は矢倉から角を3五に上げ、後手は戦いの焦点になりやすい 3筋から右玉にして戦いから遠ざけました。 その後、後手は3段目に駒を並べて守りの態勢。先手が2筋での歩の交換。両者とも 飛車を1打目に下げます。先手は桂馬交換から2筋を破ろうとするところ、後手は 飛車を4筋に回します。 後手は前に出ようとする先手銀の裏から桂馬打ちで、成り込みを果たします。対する 先手は1筋での駒の交換から角を支えに香車が成り込み、後手が銀をぶつけて飛車を 前進させようとするところ、歩で抑えて、銀交換とします。 先手は成香が後手の離れ語まである金を奪って飛車が成り込みますが、後手も成桂を支えに 銀の打ち込みで先手の守り陣を崩しにかかります。後手が龍で馬取りに出るので、かわした ところ、使えていない先手角が角交換に。瞬間的に先手玉に詰めろがかかったので、 受ける先手に後手が竜取りにもなる攻防の角打ち。角で応戦して防ぎますが、角交換で 先手の龍の位置がそれて、後手玉に余裕が生まれます。 お互い玉の守りが手薄の中、一手違いで勝負がついてしまう状況。どちらが先に抜け出す のかの戦いとなっています。 後手山口恵梨子は8一でにらみを利かせている飛車を支えに、香車貼りから、8筋を ゆさぶり、先手守りの銀を上がらせて4九に打ち込んだ角を支えに、一気に先手玉に 迫ろうとしますが、先手伊藤沙恵はぎりぎで受けます。ここは女流棋界の受け師の見せ所か。 後手は馬切りから飛車成りで裸となった先手玉に迫ろうとしますが、わずかに駒が足りないか。 詰めろの連続で先手玉を追いかけますが、わずかに足らず、一手すいたところで先手からの 反撃。これが即詰みとなり、おそらく読み切っていただろう先手伊藤沙恵が見事に後手 山口恵梨子の猛攻をしのぎきっての勝利となりました。 【第11期リコー杯女流王座戦本戦】女流王座:西山 朋佳 伊藤 沙恵 ○ ● 山口恵梨子 137手 伊藤 沙恵女流三段-------+ +-伊藤 -+ 加藤結李愛女流初段-------+ | +-伊藤 -+ 中村真梨花女流三段-------+ | | +-脇田 -+ | 脇田菜々子女流初段-------+ | +-伊藤 -+ 塚田恵梨花女流初段-------+ | | +-山口恵-+ | | 山口恵梨子女流二段-------+ | | | +-山口恵-+ | 小佐季子女流初段-------+ | | +-山根 -+ | 山根ことみ女流三段-------+ | +- 加藤 桃子女流三段-------+ | +-加藤桃-+ | 加藤 圭 女流二段-------+ | | +-加藤桃-+ | 山田 久美女流四段-------+ | | | +-山田久-+ | | 中澤 沙耶女流初段-------+ | | +-里見香-+ 室谷 由紀女流三段-------+ | +-上田 -+ | 上田 初美女流四段-------+ | | +-里見香-+ 渡部 愛 女流三段-------+ | +-里見香-+ 里見 香奈女流四冠-------+ ÷ 丹善人 ÷