本章では先手の向かい飛車に後手も向かい飛車で対抗する形を解説します。 「図1」までの手順 ▲7六歩 ▽3四歩 ▲6六歩 ▽3三角 ▲6八銀 ▽2二飛 ▲6七銀 ▽2四歩 ▲7七角 ▽2五歩 ▲4八銀 ▽4二銀 ▲3六歩 ▽6二玉 ▲3七銀 ▽7二玉 ▲8八飛 ▽4四歩 ▲3八金 ▽4三銀 |
「図1」
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110章でも紹介したように、最近良く指されるようになったのが4手目に▽3三角と上がり先手に先んじて▽2二飛と向かい飛車にする手法で、 後手番での相振り飛車対抗型として、非常に優れた戦型と思います。 「図1」から「図2」までの手順 ▲4六歩 ▽5二金左 ▲5八金 ▽5四銀 ▲5六銀 ▽6二金上 ▲4九玉 ▽4二飛 ▲3九玉 ▽2四角 ▲6五歩 ▽3三桂 ▲4七金左 ▽4五歩 ▲同 歩 ▽同 銀 |
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「図2」
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▲3七銀型にしてから▲8八飛と回った形を生かすには矢倉に組むと言うのが自然の流れですが、 「図1」から▲4六歩とすぐに矢倉に組むのは4筋に狙いをつけ例のごとく矢倉崩しを狙われます。 向かい飛車は攻め足が速いため、ただ守勢になると好きなように攻められる事になるのです。 「図1」から「図3」までの手順 ▲8六歩 ▽5二金左 ▲8五歩 ▽8二銀 ▲7五歩 ▽6二金上 ▲8四歩 ▽同 歩 ▲同 飛 ▽8三歩 ▲8六飛 ▽4五歩 ▲5八金 ▽5四銀 ▲5六銀 ▽1四歩 ▲9六歩 ▽9四歩 ▲4九玉 ▽1五歩 |
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「図3」
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「図1」からは8筋の歩を伸ばし、攻勢の形を先に築いて行く方が最善と思います。 ▽5四銀型には4筋を迂闊に突かない方が得策なのです。 玉の移動も場合によりますが、後手の攻撃陣に遠く▲4九玉から囲いに近づける方が安全です。 それだけ後手に攻撃力が有るのです。 「図3」から「図4」までの手順 ▲6五歩 ▽9三銀 ▲3三角成 ▽同 桂 ▲6六角 ▽4二金 ▲7七桂 ▽8四銀 ▲8五歩 ▽9三銀 ▲7四歩 ▽同 歩 ▲5五銀 |
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「図4」
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▲6五歩から115章の対四間飛車同様、角交換から▲6六角と打ちます。 この相向かい飛車型には▲3七銀で後手の飛車先交換を防ぎ、 先手だけ歩を切って攻勢に出るのが秘訣で、以下「図4」のような形を狙えば先手が指せる形勢となります。 |
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