若 葉 亭
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タイトル 【戦法図鑑】213 居飛車穴熊VS四間飛車 激戦期[3]
投稿日: 2019/04/04(Thu) 01:22
投稿者千鳥銀

本章では引き続き前章の松尾流穴熊の攻防を見て頂きます

「図1」までの手順

▲7六歩    ▽3四歩    ▲2六歩    ▽4四歩    ▲4八銀    ▽4二飛
▲6八玉    ▽7二銀    ▲7八玉    ▽3二銀    ▲5六歩    ▽5二金左
▲5八金右  ▽6四歩    ▲5七銀    ▽7四歩    ▲2五歩    ▽3三角
▲3六歩    ▽6二玉    ▲7七角    ▽4三銀    ▲6六歩    ▽7一玉
▲8八玉    ▽7三桂    ▲9八香    ▽4五歩    ▲9九玉    ▽4四銀
▲8八銀    ▽6三金    ▲6七金    ▽5四歩    ▲7八金    ▽8二玉
▲6八銀

「図1」

後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・v金 ・ ・ ・v桂v香|一
| ・v玉v銀 ・ ・v飛 ・ ・ ・|二
|v歩v歩v桂v金 ・ ・v角v歩v歩|三
| ・ ・v歩v歩v歩v銀v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ 歩 ・|五
| ・ ・ 歩 歩 歩 ・ 歩 ・ ・|六
| 歩 歩 角 金 ・ 歩 ・ ・ 歩|七
| 香 銀 金 銀 ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 玉 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=37  ▲6八銀  まで

「図1」は松尾流穴熊が完成する直前で、後手も穴熊側の端歩を突くのを後回しにし、
攻撃形を一早く整えた局面です。

「図1」から「図2」までの手順

▽5三銀    ▲3五歩    ▽同 歩    ▲2四歩    ▽同 歩    ▲6五歩
▽7七角成  ▲同銀右    ▽6五桂    ▲2四飛    ▽7七桂成  ▲同金寄
▽2二歩    ▲5五歩    ▽同 歩    ▲3一角

「図2」

後手の持駒:角 銀 歩三 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・v金 ・ ・ 角v桂v香|一
| ・v玉v銀 ・ ・v飛 ・v歩 ・|二
|v歩v歩 ・v金v銀 ・ ・ ・v歩|三
| ・ ・v歩v歩 ・ ・ ・ 飛 ・|四
| ・ ・ ・ ・v歩v歩v歩 ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 金 ・ ・ 歩 ・ ・ 歩|七
| 香 銀 金 ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| 玉 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:桂 歩 
手数=53  ▲3一角  まで

このまま松尾流穴熊に組まれては作戦負けとなる為、▽5三銀と飛車先を通し▽4六歩を
狙い▲7九銀と引く手を阻止しようとしますが、今度は▲3五歩から仕掛け▲6五歩と
角交換に出る手段が生じます。後手の角道が開いている時には必ず狙い筋となります。
▽6五桂の銀取りに構わず▲2四飛と飛車先を突破して角を打ち込み「図2」まで
まだこれからの将棋ですが先手を持ちたい形勢です。▲3一角の前に▲5五歩の突き捨てが
重要で突き捨てを入れずに▲3一角だと▽3三角と打ち▲4二角成 ▽同銀 ▲3四飛に
▽7七角成 ▲同金 ▽6八銀と食いつかれ難局です。


「図1」から「図3」までの手順

▽5五歩    ▲同 歩    ▽同 銀    ▲2四歩    ▽同 歩    ▲3五歩
▽6五歩    ▲3四歩    ▽4四角    ▲7九銀右  ▽6六歩    ▲6八金引
▽2二飛    ▲8六角    ▽6四銀    ▲3三歩成  ▽同 角    ▲5四歩
▽5二歩    ▲3八飛    ▽3二飛    ▲6四角    ▽同 金    ▲4四銀
▽5六角    ▲3三銀成  ▽同 桂    ▲4四角

「図3」

後手の持駒:銀 歩三 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・v金 ・ ・ ・ ・v香|一
| ・v玉v銀 ・v歩 ・v飛 ・ ・|二
|v歩v歩v桂 ・ ・ ・v桂 ・v歩|三
| ・ ・v歩v金 歩 角 ・v歩 ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩v歩v角 ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ ・ ・ 歩 ・ ・ 歩|七
| 香 銀 金 金 ・ ・ 飛 ・ ・|八
| 玉 桂 銀 ・ ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩 
手数=65  ▲4四角  まで

銀が4筋の守備から外れた瞬間を狙った▽5三銀は当然考えられる手段ですが、
角道が開いた所を▲6五歩と決戦されて、やはり危険でした。捌きが軽くなってしまうので
最後は玉の固さが物を言ってしまいます。ここは▽5五歩と仕掛けるのがやはり
一番▽4四銀型を生かした自然な攻めで本筋ですが▲5五同歩に▽同銀と単に出るのは
この形の反撃策の▲2四歩から▲3五歩で、▽4四角に一旦▲7九銀と松尾流穴熊を
完成させ受けてから▲5四歩の垂らしで▽同金なら▲5八飛 ▽5五歩とさせてから
▲3八飛と回ります。▽5二歩と受けても▲3八飛で▲3三飛成から▲3一角を狙い
以下「図3」まで先手が指し易い形勢となります。


「図1」から「図4」までの手順

▽5五歩    ▲同 歩    ▽4六歩    ▲同 歩    ▽5五銀    ▲2四歩
▽同 歩    ▲3五歩    ▽4六飛    ▲3四歩    ▽4四角    ▲2四飛
▽2二歩    ▲2五飛    ▽4五歩    ▲3三歩成  ▽同 角    ▲5六歩
▽同 銀    ▲同 金    ▽同 飛    ▲4五飛    ▽5八飛成  ▲4一飛成
▽8五桂    ▲8六角    ▽5六歩

「図4」

後手の持駒:金 歩二 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・v金 ・ 龍 ・v桂v香|一
| ・v玉v銀 ・ ・ ・ ・v歩 ・|二
|v歩v歩 ・v金 ・ ・v角 ・v歩|三
| ・ ・v歩v歩 ・ ・ ・ ・ ・|四
| ・v桂 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ 角 歩 歩v歩 ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 歩|七
| 香 銀 金 銀v龍 ・ ・ ・ ・|八
| 玉 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:銀 歩四 
手数=64  △5六歩  まで

▲5五同歩に▽4六歩と飛車を走る筋をつけてから▽5五銀と出るのが正着で▲2五飛と
次に▲4五歩から▲2二飛成を狙って来た時に▽4五歩と打ちその狙いを防ぎ以下変化は
有る物の以下「図4」まで居飛車穴熊側の攻め合い負けとなります。
振り飛車側が、いち早く▽4四銀型を組んだ場合は松尾流穴熊に組み難いと言うのが
現在の結論となっています。


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