本章で向かい飛車と三間飛車対抗型の解説は最後となります
「図1」
後手の持駒:歩
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金 ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・v玉 ・v金v銀 ・v角 ・|二
|v歩v歩v歩v歩v歩v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ 歩 歩 歩 ・ ・v飛 ・ ・|六
| 歩 ・ 角 銀 歩 歩 ・ 歩 歩|七
| ・ 飛 ・ ・ ・ ・ ・ 銀 ・|八
| 香 桂 ・ 金 玉 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩
手数=18 ▽同 飛(32) まで
「図1」は前章「図1」と同一局面、後手が3筋の歩を切った所です
「図1」から「図2」までの手順
▲5八金左 ▽8二玉 ▲4八玉 ▽9二香 ▲3七歩 ▽3四飛
▲3八玉 ▽9一玉 ▲6五歩 ▽4四歩 ▲5六銀 ▽3三桂
▲8五歩 ▽8二銀 ▲9六歩 ▽7二金 ▲9五歩 ▽4三銀
▲6六角 ▽1四歩 ▲1六歩 ▽1三角 ▲8四歩
「図2」
後手の持駒:歩
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v玉v桂 ・ ・ ・ ・ ・ ・v香|一
|v香v銀v金 ・v金 ・ ・ ・ ・|二
|v歩v歩v歩v歩v歩v銀v桂v歩v角|三
| ・ 歩 ・ ・ ・v歩v飛 ・v歩|四
| 歩 ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 角 銀 ・ ・ ・ 歩|六
| ・ ・ ・ ・ 歩 歩 歩 歩 ・|七
| ・ 飛 ・ ・ 金 ・ 玉 銀 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=41 ▲8四歩(85) まで
後手が飛車を引かないのなら先手も態度を保留して、後手の動きを見ます
▽9二香を見て▲3七歩と矢倉を放棄して金無双を目指し、後手も浮き飛車に
と言った感じで 互いに相手の動き次第で戦型を選び、より有利な形を
目指し合いますが、手数の掛かる後手の穴熊に対して素早く攻撃形を整え
「図2」となった所では先手が指しやすい局面と言えます
また「図1」では▲6五歩として後手の応手を見る手も有り、3筋での歩の
交換を上手く利用すれば先手が有望でしょう そう言う意味で後手も3筋の
交換をもう少し保留して様子を見る方が良いかも知れません
「図3」までの手順
▲7六歩 ▽3四歩 ▲6六歩 ▽3二飛 ▲6八銀 ▽6二玉
▲6七銀 ▽7二玉 ▲7七角 ▽3五歩 ▲8八飛 ▽5二金左
▲3八銀 ▽3六歩 ▲4八玉 ▽2四歩 ▲3六歩 ▽同 飛
▲3七歩 ▽3四飛 ▲3九玉 ▽2五歩 ▲5八金左 ▽3二銀
▲2八玉
「図3」
後手の持駒:歩
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金 ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・v玉 ・v金 ・v銀v角 ・|二
|v歩v歩v歩v歩v歩v歩 ・ ・v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v飛 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・|五
| ・ ・ 歩 歩 ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 角 銀 歩 歩 歩 歩 歩|七
| ・ 飛 ・ ・ 金 ・ 銀 玉 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=25 ▲2八玉(39) まで
最後に普通の振り飛車と同様の形に 何も考えず進めて行くとどうなるか
と言う例を見て頂きます「図3」の先手陣は向かい飛車に美濃囲いと言う
振り飛車としては普通の戦型です
「図3」から「図4」までの手順
▽2三銀 ▲8六歩 ▽2四銀 ▲8五歩 ▽3五銀 ▲7五歩
▽2四飛 ▲7六銀 ▽4四角 ▲8四歩 ▽同 歩 ▲同 飛
▽8三歩 ▲8六飛 ▽2六歩 ▲同 歩 ▽2七歩 ▲同 銀
▽2六銀 ▲同 銀 ▽2七歩 ▲同 玉 ▽2六飛 ▲3八玉
▽2七銀 ▲4八玉 ▽2八銀成
「図4」
後手の持駒:なし
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金 ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・v玉 ・v金 ・ ・ ・ ・|二
|v歩v歩v歩v歩v歩v歩 ・ ・v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・v角 ・ ・ ・|四
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ 飛 銀 歩 ・ ・ ・v飛 ・|六
| 歩 ・ 角 ・ 歩 歩 歩 ・ 歩|七
| ・ ・ ・ ・ 金 玉 ・v全 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:銀 歩四
手数=52 ▽2八銀成(27) まで
「図4」までは一例に過ぎませんが、相手の動きに敏感に対応しないと
作戦負けから、何も出来ず敗勢となってしまうのは玉頭に敵攻撃陣がいない
振り飛車との違いです