前章に引き続き相早繰り銀の激戦を見て頂きます
「図1」
後手の持駒:角
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金v玉 ・ ・v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v金 ・ ・|二
| ・ ・v銀v歩v歩v歩v銀v歩v歩|三
|v歩 ・v歩 ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ 歩 ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ 歩 ・ 歩|六
| 歩 歩 銀 歩 歩 歩 銀 ・ ・|七
| ・ ・ 金 ・ ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ ・ 玉 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:角
手数=22 ▽9四歩(93) まで
「図1」は前章「図1」と同一局面です
「図1」から「図2」までの手順
▲4六銀 ▽9五歩 ▲1五歩 ▽6四銀 ▲3五歩 ▽同 歩
▲同 銀 ▽7五歩 ▲同 歩 ▽9六歩 ▲同 歩 ▽8六歩
▲同 歩 ▽9八歩 ▲同 香 ▽6五角
「図2」
後手の持駒:なし
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金v玉 ・ ・v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v金 ・ ・|二
| ・ ・ ・v歩v歩v歩v銀v歩v歩|三
| ・ ・ ・v銀 ・ ・ ・ ・ ・|四
| ・ ・ 歩v角 ・ ・ 銀 歩 歩|五
| 歩 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| ・ ・ 銀 歩 歩 歩 ・ ・ ・|七
| 香 ・ 金 ・ ・ ・ ・ 飛 ・|八
| ・ 桂 ・ ・ 玉 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 歩五
手数=38 ▽6五角打 まで
前章では「図1」から▲4六銀 ▽9五歩に▲3五歩と仕掛けて行きましたが
後手の▽7三銀型の守備力が強く、厳しい反撃に遭い不利に陥りました
そこで先手も同じく▲1五歩と突き越し、▽6四銀を待ってから▲3五歩と
仕掛けてみます ▽同歩 ▲同銀の時に前章「図2」までと同様▽8六歩から
継ぎ歩で反撃するのは、今度は▲8四歩から▲6六角の狙いで後手が不利に
なります 8四に銀の利きが無いので▲8四歩に▽同飛と取る事になる為です
しかし、この形には別の攻め筋が生じます ▽7五歩 ▽9六歩 ▽8六歩と
連続に突き捨て▽9八歩から▽6五角と打つのが、その反撃手段となります
「図2」から「図3」までの手順
▲8七角 ▽4七角成 ▲2四歩 ▽同 歩 ▲3四歩 ▽2二銀
▲4四歩 ▽7六歩 ▲同 角 ▽7五銀 ▲4三角成 ▽同 金
▲同歩成 ▽4二歩 ▲3二と ▽8六銀 ▲同 銀 ▽6四角
「図3」
後手の持駒:歩二
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金v玉 ・ ・v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・v歩 とv銀 ・|二
| ・ ・ ・v歩v歩 ・ ・ ・v歩|三
| ・ ・ ・v角 ・ ・ 歩v歩 ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ 銀 ・ 歩|五
| 歩 銀 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| ・ ・ ・ 歩 歩v馬 ・ ・ ・|七
| 香 ・ 金 ・ ・ ・ ・ 飛 ・|八
| ・ 桂 ・ ・ 玉 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:金 銀 歩五
手数=56 ▽6四角打 まで
▲8七角と打つのが盤上唯一の強手です これを▽同角成と取ると▲同金で
再度▽6五角と打っても▲6九角がピッタリの受けとなります「図4」
▽4七角成に▲2四歩と突き捨て▲3四歩 ▽2二銀に▲4四歩と
▲8七角の利き筋を最大限に利用して攻めます 以下、激しく攻め合い
「図3」となった局面では後手が一手勝ちの形勢です
「図4」
後手の持駒:なし
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金v玉 ・ ・v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v金 ・ ・|二
| ・ ・ ・v歩v歩v歩v銀v歩v歩|三
| ・ ・ ・v銀 ・ ・ ・ ・ ・|四
| ・ ・ 歩v角 ・ ・ 銀 歩 歩|五
| 歩 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| ・ 金 銀 歩 歩 歩 ・ ・ ・|七
| 香 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 飛 ・|八
| ・ 桂 ・ 角 玉 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩五
手数=43 ▲6九角打 まで
結局「図1」から▲4六銀と出るのは▽9五歩と突き越され、仕掛けが難しく
なってしまいます そこで▲9六歩と受ける事になりますが、以下は次章で