若 葉 亭
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タイトル 【戦法図鑑】27 ひねり飛車戦法[1]
投稿日: 2005/03/03(Thu) 15:22
投稿者千鳥銀

縦歩取りの▲3六飛を避けるため ▽3四歩と角道を開けるのを
保留して来た場合 それでも▲3六飛と寄っておく手も有り
その時の形が、猫が獲物(3四の歩)を狙ってかまえているように見えるので
”猫式縦歩取り”と呼ばれる戦型になります
しかし本章では先手も▲3六飛を省略して 後手の角道保留に対抗する作戦を
見て頂く事にします したがって縦歩取りでは無くなりますので
”ひねり飛車戦法”として解説する事にします

「図1」までの手順

▲2六歩    ▽8四歩    ▲2五歩    ▽8五歩    ▲7八金    ▽3二金
▲2四歩    ▽同 歩    ▲同 飛    ▽2三歩    ▲2六飛    ▽7二銀
▲1六歩    ▽1四歩    ▲3八銀    ▽6四歩    ▲7六歩    ▽8六歩
▲同 歩    ▽同 飛    ▲9六歩    ▽9四歩    ▲4八玉  ▽4二銀
▲7七桂  ▽4一玉   

「図1」
後手の持駒:歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金 ・v玉 ・v桂v香|一
| ・ ・v銀 ・ ・v銀v金v角 ・|二
| ・ ・v歩 ・v歩v歩v歩v歩 ・|三
|v歩 ・ ・v歩 ・ ・ ・ ・v歩|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| 歩v飛 歩 ・ ・ ・ ・ 飛 歩|六
| ・ ・ 桂 歩 歩 歩 歩 ・ ・|七
| ・ 角 金 ・ ・ 玉 銀 ・ ・|八
| 香 ・ 銀 ・ ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩二 
手数=26  ▽4一玉(51)  まで

後手の12手目▽7二銀に、先手が▲1六歩と端歩を突いています
前回までは▲3八銀と上がっていました 実は現在では▲1六歩が最善と
されています この手が最善と言う事を理解して貰うには
それまでの経緯を順番に見ていただく方が良いと思い 前章までは
▲3八銀と言う以前に指されていた手順で解説しました

▲1六歩で▲3八銀だと 後手も▽3四歩は思わしく無いと言う事で
角道を保留して▽6四歩と突くようになったのです
そこで▲2四歩打と再度歩を合わせて▽同歩 ▲同飛で6四の歩と
▲2三歩打を狙う”十字飛車”の手筋が見えるのですが 以下▽1四歩
▲6四飛 ▽1三角 ▲4八玉 ▽2八歩打で「図2」になります

「図2」
後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金v玉 ・v銀v桂v香|一
| ・v飛v銀 ・ ・ ・v金 ・ ・|二
|v歩 ・v歩 ・v歩v歩v歩 ・v角|三
| ・ ・ ・ 飛 ・ ・ ・ ・v歩|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|七
| ・ 角 金 ・ ・ 玉 銀v歩 ・|八
| 香 桂 銀 ・ ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩二 
手数=22  ▽2八歩打  まで

この▽2八歩打で桂を取られてしまうので ”十字飛車”の手筋は不発で
不利となります 後手の▽1三角は▽2八歩打に▲2四飛と戻されない為です
もし「図2」で▲1六歩と突かれていれば▲1七桂と逃げる事が出来るのです
▲1六歩に後手も▽1四歩と受けますが 受けなければ▲1五歩と突き越し
ひねり飛車とは別の戦型を狙う事も出来ますが それはまた後の章で

後手も先に▽1四歩と突いておけば十字飛車の▲2四歩には ▽同歩 ▲同飛
▽6三銀と守れるので(▲2三歩打には▽1三角と逃げられる)受けています

「図1」から「図3」までの手順

▲2四歩    ▽同 歩    ▲同 飛    ▽6三銀  ▲2五飛    ▽2三歩
▲8五飛    ▽同 飛    ▲同 桂

「図3」
後手の持駒:飛 歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金 ・v玉 ・v桂v香|一
| ・ ・ ・ ・ ・v銀v金v角 ・|二
| ・ ・v歩v銀v歩v歩v歩v歩 ・|三
|v歩 ・ ・v歩 ・ ・ ・ ・v歩|四
| ・ 桂 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| 歩 ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ 歩|六
| ・ ・ ・ 歩 歩 歩 歩 ・ ・|七
| ・ 角 金 ・ ・ 玉 銀 ・ ・|八
| 香 ・ 銀 ・ ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:飛 歩二 
手数=35  ▲同 桂(77)  まで

後手が▲7七桂にも飛車を引かない時は この「図3」までの手段が有ります
▲2四歩と前述の十字飛車含みの合わせ歩で 以下▽6三銀で防がれた瞬間
▲2五飛と一つ引き 次に▲2四歩打から▲2三歩成を狙います
後手が▽2三歩打と、それを受けた時に▲8五飛と7七の桂の利きを利用して
飛車交換を実現した「図3」は先手有利な形勢です
したがって後手も▲7七桂には飛車を引く事になります 以下は次章で


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